アポが取れない理由はどこにある?今すぐ試したい5つの対策

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アポ取りとは、自社商品やサービスを実際に購入(利用)してもらうために商談に持ち込むことです。営業マンがアポ取りをめざすのは当然のこととはいえ、スキルを駆使しても実際は難しいのが現状でしょう。「いくらがんばっても報われない」と分かればモチベーションが下がり、精神的に追い込まれるリスクもあります。

今回はアポがなかなか取れない理由はどこにあるのか明らかにしたうえで、すぐに試せる対策を5つ紹介します。この記事を読めば、自分のできそうなところからやってみようと思えます。ぜひ参考にしてみてください。

アポが取れない理由とは?

ここでは、アポが取れない理由を4つ紹介します。顧客に対する見方や考え方、事前準備の仕方など、営業マンの特性や実行力などに起因するものといえます。現状と照らし合わせて自身の課題を明確にしましょう。

顧客に期待し過ぎたり顧客のせいにしたりする

テレアポが取れない人は、相手に過度の期待をする傾向にあります。電話やメール営業の場合、数をあたってもすぐに成果は表れません。しかし、上司からのプレッシャーを受け止め過ぎたり同僚の業績を比較し過ぎたりすれば、どんどんマイナス方向に動きます。

また、アポが取れない理由を顧客に求める営業マンもいます。あるいは「アポが取れないのは自社商品が悪いからだ」「そもそも上司がプレッシャーをかけ過ぎる」など、自分が置かれた環境すべてに責任転嫁する人もいるでしょう。

他者や環境のせいにするばかりでは、どのような課題も解決できません。物事を客観的に解釈して「自分はどうすべきか」と主体性を維持するのが大切なのです。

結果に対して感情的に受け止めやすい

「何をやっても結局はアポ取りができない…」など、結果を気にし過ぎる営業マンは、さらにアポ取りを難しくします。理由は、結果を冷静に分析できないためです。

結果を感情的に受け止める人は「自分はなんてダメな営業マンなんだ」「こんなことでは働けない」など、自分をマイナス的に評価する傾向にあります。気にすべき箇所を間違えているともいえるでしょう。

確かに上司からも「結果がすべて」といわれるかもしれません。しかし、本当は「結果から学びなさい」と解釈すべきであり、結果を分析し何が要因かをしっかり把握することが重要なのです。

テレアポをする前の準備が足りない

電話で営業を行う前の準備が足りなければ、アポを取るのは相当難しいでしょう。テレアポに回数は必要ですが「目的は不明瞭、テンプレートも使わず、改善もせず…」のまま電話をし続けても、成果につながりません。

事前準備には、トークスクリプトの見直しやロールプレーニングの実施なども含まれます。また、顧客情報を詳細につかんだり、日々の業務データを分析したりするなど具体的な準備を整える必要があるでしょう。これらの準備を整えてこそ、アポ取りの率は上がってくるのです。

テレアポの経験が単純に少ない

単純にテレアポの経験が少ないため、アポ取りの率を上げられない営業マンもいます。経験と実績を兼ね揃えたベテラン営業マンと比べれば、どうしても質の面で劣ります。

しかし、結果を客観的に分析し改善するための策を講じれば、営業スキルを向上させアポ取りの回数もを増やしていけます。経験がもたらす知識や技能は、テレアポの回数を増やすという量の側面だけではありません。テレアポの結果だけでなく、トーク内容に目を向けて改善の手を加えることこそ営業の質を向上させる手立てなのです。

アポを取るために必要な対策5選

前章までの取れない理由をもとに、実際のアポ取りを可能にするための策を5つ紹介します。各項目を読む際は、自分の営業スタイルを振り返りながら、できている点とできていない点を見極めましょう。

上手くいっていない点があれば、さらに具体的な対策を講じる必要があります。いずれにしても行動に移すことが重要です。

リスト取りの精度を徹底的に高める

まずは、精度の高いリスト取りをしましょう。顧客のメールアドレスや電話番号以外の情報をできるだけたくさん集めます。情報収集から、自社商品やサービスのよさが誰にどのようなメリットをなるのか洗い出すのです。ここから見込みのある顧客が見えてきます。

見込み客を選定したところで、さらに見込み客をグループ化したり、企業や担当者の評判など周辺情報を集めたりします。この場合、会社に顧客管理システムがあればより正確なデータ収集が可能になります。テレアポで顧客が「商品やサービスをもっと知りたい、使ってみたい」と思えるようなアプローチやトークができるでしょう。

営業トークの質を日々向上させる

やはり、基本的なトーク法を頭と体に叩き込んでおくのは必要です。顧客が心地よく耳を傾けてくれるようなトークを心がけましょう。声のトーンや大きさ、話すスピードだけでなく、相手目線の”寄り添いトーク”も意識します。

ただ、顧客の話に耳を傾けて受け止めているだけでは一歩先に進めません。忘れてはならないのは「アポ取り」です。「商談の場にさらに詳しい情報を提供するチャンスがありますよ」と若干含みをもたせてアポを取る必要があります。

つまり、相手目線と目的達成のバランスが取れるような営業トークをめざすのです。

これらは、上司や先輩から教わるだけで身につくものではありません。自分の声を録音したり同僚に聴いてもらったりするなど、自分のトーク法を常に磨く姿勢が必要です。「昨日より今日の方がいい」と毎日感じられれば、モチベーションを保てるでしょう。

1回の電話から1つでも有益情報を得る

1回の電話から「何らかの情報や成果を必ず得る!」と心に決めて営業を行います。回数だけこなせば経験値とはなっても「経験知」とはなりません。中身が肝心ですから断られた顧客とのやり取りからも、成果をひねり出すくらいの気持ちでいきましょう。

たとえば、実際に話した時間をすべて統計にとり、アポ取りができると判断されるトーク時間やタイミングを探すのです。アポ取りするための制限時間が分かれば、むやみに電話を長引かせる必要もなくなります。浮いた時間を見込みのある顧客とのやり取りに使えるのです。

1回の電話で学べる要素を必ず見つける!という姿勢で毎日仕事をすれば、自然と営業トーク法に変化が表れます。

営業の記録を毎日欠かさずとる

1週間まとめて営業記録をとるのではなく、毎日のノルマとして営業記録をとっていきましょう。良かった点だけでなく失敗したことや改善点なども加えます。

「記録をとるのはその日のうちに」が鉄則です。営業支援システムが会社に導入されている場合は、営業記録が義務化されていると思います。ただ、義務だから記録をとるのと、自らの営業スキルを向上させたり改善点を見つけたりするために記録をとるのとでは、価値がまったく違います。

立派なシステムやツールがあっても、営業マン自身が活用の目的や使い方が分かっていなければ意味がありません。営業の記録を付けることで得られるメリットをしっかり認識し、メリットを生かすための行動に移すことが重要なのです。

物事を客観視しいつでも主体的に

実は、これが一番重要です。いつでもどこでも物事を客観的に捉える姿勢を大切にします。客観視するとは、感情に流されず相手や結果に対して冷静に判断・行動することを指します。

うまくいかないことがあると人や環境のせいにしてしまいがちです。しかし、必ず何かしらの原因が自分自身にあるのです。その場合も自分を卑下し悲観的になることなく、シンプルに「原因は何か」と考え、思いつくまま改善点を洗い出します。

解決の道筋が立てば早速行動に移しましょう。この姿に主体性があるといえます。また、営業には相手目線が必要ですが、この解釈を「相手に合わせる」あるいは「相手に理解してもらう」とするだけでは足りません。

どちらかといえば相手に”翻弄”されないように相手と自分を切り離して、それぞれを主体者として認識するのです。つまり、相手が何を思うのか、その状況を自分が理解する…のように解釈する姿勢が重要だといえます。

アポを取るために必要なスキルとは?

前章までは、アポを取るために必要な対策を解説しました。読後に「やってみよう」と思える方も「難しいなあ」と思う方も、行動するにあたって必要なスキルを知っておくのは大切です。

客観的に判断してスキルが足りないと分かれば、スキルを習得するところからスタートします。時間はかかるかもしれませんが、あきらめずにコツコツトレーニングを積むことが重要です。

ここでは、アポ取りに必要なスキルとして4つ紹介します。

課題発見と分析力

精度の高いリストを作ったりトークのなかでの気づきを記録にとったりする際も、何が問題かを考察し客観的に分析する力は大切です。

ときには「見えない課題をいかに可視化できるか」が問われるでしょう。この力は、実際に顧客と話しているなかで顧客の潜在的なニーズを把握する際にも応用できます。

また、感情的にならず物事の背景を深掘りしたり関連付けて考えたりする分析力は、営業職にとどまらずどの職業においても役立つスキルとなります。

コミュニケーション力

営業マンにコミュニケーション能力は必須といえるでしょう。単に話がうまい!というだけではいけません。営業マンに必要なのはどちらかといえば「聴く力」といえます

一方的に自社商品やサービスのよさをアピールしても、顧客に聴いてもらえなければ話になりません。顧客が聞く姿勢になるのは「この営業マンは私の話に耳を傾けてくれる」と感じる人に対してなのです。

(顧客の)話の内容を理解しようとしているか、本当に自分の悩みを解決しようとしているかなど、顧客は営業マンをシビアに分析しています。営業マンは、顧客の心の声を聴くイメージでコミュニケーションをとる必要があるのです。

主体性

アポ取りで必要な対策5選のうちの一つに挙げたように、主体性は大変重要な要素となります。

分析やデータ管理がしっかりできて、コミュニケーションスキルが高くても、もしかしたらなかなかアポ取りにつながらないかもしれません。しかし、ここでやけっぱちになったり人のせいにしたりするようでは、自分の営業成績の改善につながりません。

自分のがんばりをある程度評価しつつも「さて、今の自分に足りないのは何だろう」と客観視する姿勢にできるだけ早く転換しましょう。足りないものが分かり改善策を考えたのであれば、優先順位をつけ行動に移します。

すぐにアポ取りの成果に表れなくても、営業スキルだけでなく分析力や課題解決力などを確実に伸ばしていけるでしょう。

ITスキル

ITスキルは、これからの時代を生き抜くために必ず身につけておきたいスキルといえます。情報収集や処理にパソコンを使うのは当たり前の時代です。ビッグデータで分析のスピードや精度が上がっているため、営業の質を効率的に上げられます。

文書作成や表計算、プレゼンテーションなどのパソコンソフトだけでなく、昨今は多様なアプリケーションが揃っています。ビジネスをするうえで、これらを統合的に活用できるスキルは必須です。

また、営業支援や顧客管理システムの導入が進み、ツールの活用能力が営業マンに求められています。リスト作成や新規顧客の開拓などはAIシステムに任せて営業の負担を減らし、人間のもつ感性や創造性を発揮できる場はどこか見極める力も必要でしょう。

まとめ

アポ取りは簡単ではないのは事実です。しかし、地道な努力により少しずつ向上させることはできます。一度にすべて完璧にこなそうとするのではなく、歩きながら考えるがごとく「とりあえずやってみる」姿勢も必要でしょう。

今回紹介した対策やスキルアップを念頭に、自分がやってみたい箇所から改善に向けた行動に移してください。もしもうまくいかなければ、会社や外部で開かれる研修会やセミナーに参加したり、通信やオンラインで学ぶ機会をつくったりして、何かしらの自己投資をしみましょう。

「自分は営業にあっていないかも」と思っても、営業で培える要素は大きいのは確かです。営業マンとして得られるノウハウやスキルを”自分ができる範囲かプラスαで身につけていこう”と考えるのは意味を成します。営業スキルを身につけるのは、配置換や転職にも必ず役に立ちます。

まずは自分がしたい、できそうなところから少しずつ改善し、昨日よりも今日の自分をよりよくしていきましょう。

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