闇雲に飛び込み営業を繰り返すよりも見込みの高い顧客リストを使って営業するほうが効率的なのは言うまでもありません。
ただ見込みの高い営業リストが簡単に手に入らないのも事実で、営業の効率をあげる一つの要因として、どれだけ質の高い営業リストを作れるかが大切になってきます。
そこで今回はインサイドセールス向けに優良な営業リストを作る方法や必要な考え方をまとめてみました。
インサイドセールス向けに営業リストの作成を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
購入意欲の高さで見込み客をランク付けしてリストを作る
そもそも前提の話から始めますと、インサイドセールス向けの営業リストとは見込みの高い顧客と見込みの低い顧客を分けてリスト化していきます。
従来は見込み顧客のリストに片っぱしから当たっていって、提案からクロージングまで行う営業だったので、ただ見込みのある年齢層などに絞って顧客の営業リストを作成するだけでした。ただインサイドセールスではすぐに成約に繋がりそうな顧客のリストのみを営業に流し、見込みの低い顧客には定期的にコミュニケーションだけ取って成約見込みの高い時期までフォローします。
そのため少なくともクロージングにつなげる成約見込みの高い営業リストやクロージングの機会を待つ成約見込みの低い営業リストを分けて作りましょう。
ここからは具体的に営業リストの作成方法や有効な使い方などを解説していきます。
ニーズとウォンツをもとにランクをつけていく
成約見込みでリストを分けるに当たって何を基準に分ければ良いリストたちが作れるのかを考えると、ニーズとウォンツをもとに作るのが大切です。
ニーズとウォンツをもとに考えると顧客は4種類に分けることができます。
- ニーズ高×ウォンツ高
- ニーズ高×ウォンツ低
- ニーズ低×ウォンツ高
- ニーズ低×ウォンツ低
ニーズとは顧客が抱えている不満と不満を解消した理想にあります。
例えば英会話が全くできないことで「英語を使ったグローバルな仕事を任せてもらえない」不満を持っている人が「英語を使ったグローバルな仕事をしたい」理想を持っているとすると「英会話ができないけど話せるようになりたい」というニーズを持っていると言えるでしょう。
6ヶ月で英語を習得したい顧客と2年以内に英語を習得したい顧客がいた場合は前者の方がニーズが高いと判断できますよね。
ウォンツとは前述したニーズを満たす手段のことを指します。
例えば英会話できるようになりたいというニーズを持っている人の中には、テキスト形式の教材を使って理想に近づきたいのか、実際に対人の英会話を体験することで理想に近づきたいのかでウォンツの内容は全然違いますよね。
もしあなたが6ヶ月で英会話習得できるテキスト教材を売ろうとしているのであれば、下記のように分けられるはずです。
- ニーズ高×ウォンツ高 → 6ヶ月以内で英語を習得したい&テキスト形式の教材を使いたい人
- ニーズ高×ウォンツ低 → 6ヶ月以内で英語を習得したい&英会話形式の教材を使いたい人
- ニーズ低×ウォンツ高 → 2年以内で英語を習得したい&テキスト形式の教材を使いたい人
- ニーズ低×ウォンツ低 → 2年以内で英語を習得したい&英会話形式の教材を使いたい人
このように4つのリストに分けることができれば、営業の人数が少なくても1のリストを優先的に営業をかけるなどして、利益につながる効率的な営業が実現します。
ランクごとにアプローチを変えてインサイドセールスの有効性を上げる
4つの営業リストに分けるだけで営業の効率は上がりますが、さらに営業の効率を上げるのであれば、4つの営業リストごとに顧客へのアプローチをそれぞれ確立させればインサイドセールスの有効性を上げることができます。
例えばニーズもウォンツも高い顧客に対してはスピードを重視した営業が大事です。うまく商品を売り込めば即購入に繋がりやすいので、逃して競合に取られる前にセールスしていきましょう。
ニーズ高×ウォンツ低の顧客に関してはウォンツを上げることに重点をおいて営業するのが良いです。先程の例で話すと、英会話形式で学びたいと思っていても、テキスト形式の方がメリットが高いと思えてもらえたら購入に繋がります。
営業リストをニーズとウォンツで4種に分けることができたら、このようにリストごとに効果的な営業の方法をそれぞれ確立させて、営業チームを4つに分けて対応させればそれぞれのリストごとに特化した営業に集中することが可能です。
そうすれば経験の浅い営業マンでも、通常の営業より覚えることが比較的少なくなるため、小さいコストで高い効果が期待できるようになります。
先程の例で話すと英会話形式よりテキスト形式の方が良いとセールスする力だけを伸ばせば良くなるので簡単に即戦力を作ることができるのもインサイドセールスの強みと言えるでしょう。
リスト作成の元になる見込み客の見つけ方
インサイドセールス向けに営業リストを作るときのコツや考え方についてはまとめましたが、そもそもそのリストの元になる情報をどこで入手するのかについてもまとめてみました。
Web検索
業種にもよりますが、見込み客に該当しそうなキーワードで検索するなどWeb検索を使って顧客情報を得ることができます。
最近はTwitterやInstagramを使って顧客候補を見つけて営業している人もいますよね。
Web検索ならお金もかからないなど費用面のメリットはありますが、かなり手間と時間がかかるのでコスパはあまり良くないです。
リストの購入
金銭面のコストはかかりますが、一度で大量に顧客リストを集めることができます。
リスト販売会社がいくつかありますし、会社によって質はピンキリですが一度で大量の優良な顧客リストを手に入れることもできるので、すぐに営業へ取り掛かれるなどもメリットです。
販売会社によってはインサイドセールス向けにリストを作成してくれるところもあるので、リストを自作せずに営業だけに集中したいなら、そういったサービスの手厚いところからリストを購入するのも良いでしょう。(サービスが厚いぶんお金もかかりますが。)
イベントなどで得た名刺の利用
BtoBの事業をやっているのであれば、企業のイベントなどに参加して名刺を手に入れることで営業先を見つけることもできます。
またこれまで集めた名刺を見直してみて、営業リストに分けていくのも良いでしょう。
またBtoCの事業であれば、自社でブースを出してイベントに参加し、話を聞きにきてくれた人の情報をリスト化するのもおすすめです。
少人数でも大きい成果をあげられるリストを作成して効率を重視したインサイドセールスをしよう
今回はインサイドセールス向けの営業リストの作成方法を紹介しました。
インサイドセールスは従来のセールスに比べて、少人数でも大きい成果をあげられますし、ベテランの戦力を上げなくても即戦力を育てやすいなどのメリットもあります。
初めて営業をする方はもちろん、インサイドセールスを使って事業を伸ばしていきたい方はぜひ当記事のウォンツやニーズの考え方を参考にしてリストを作成してみてください。