ビジネスの世界において、営業マンが足元に注意をはらう必要は大いにあるといえるでしょう。しかし、足元にこだわる必要性について疑問に思うビジネスマンがいるかもしれません。あるいは、足元が大事と理解していても、具体的にどのような靴選びができるのか把握したい方もいると思います。
本記事では、足元の第一印象がビジネスにおける信頼構築にどれほど影響を及ぼすのかを解説し、ベストな靴選びのコツやおすすめの靴メーカーについて紹介します。靴にかける気遣いがビジネスの成功にどうつながっていくのか理解できる記事ですので、ぜひ最後までお読みください。
営業マンの靴が重視される理由
営業マンのなかには元々靴にこだわりをもっている方もいるでしょう。しかし、ビジネスにおいてどのような理由で重視されるのか、いま一つ明確でない場合も考えられます。ここでは、3つのポイントに沿って営業マンの靴が重視される理由について解説します。
第一印象はやっぱり大事！
ビジネスシーンでも第一印象は非常に重要です。顧客は最初に相手の外見を評価し、その印象が後続する商談の進行を左右します。とくに「足元に気を配れる人は信頼できる」といった独自の見方をもっている顧客は、あなたの靴に目線を落とすかもしれません。
上質で手入れの行き届いている靴を履いている営業マンに対して良い印象をもち、商品やサービスに関する話にしっかり耳を傾けるクライアントもいることでしょう。営業マンは自信をもって自己アピールしやすく、好意的で効果のある会話を続けられます。また第一印象での信頼感を保ったまま、成約へとスムーズに進められるかもしれません。
逆に、靴の先やかかとが擦れており、汚れが目立つ靴を履いているビジネスパーソンに対しては、不注意な印象を与え信頼を失くしてしまう可能性があります。
より良いスタートが切れると商談の進み具合も良好なまま保たれるため、足元のチェックは必ずおこなうようにしましょう。
靴はビジネスにおけるプロ意識の象徴
先ほどお伝えしたように、顧客はしばしば「足元まで気遣いができる人は、仕事にも真剣に取り組む人だろう」といった仮説をもっています。靴の状態が第一印象に影響を与えるのは、外見が内面のプロ意識を示すためです。
プロ意識とは、ビジネスにおいて成功を収めるための重要な要素です。これは、ビジネスパーソンに求められる一連の考え方や姿勢に関連しており、以下のような要素が含まれます。
- 責任感：自分の仕事や取り決めに対して責任感をもち、約束を守る
- 積極性：問題か課題に対して投げ出さずに積極的にアプローチする
- 自己管理：時間を効果的に管理し、自分自身に高い基準を設けている
- 専門知識：プロとしてのスキルや知識を向上させ、学び続ける姿勢をもつ
以上の要素はビジネスを成功に導く要素であり、靴を清潔に品質よく保つ姿勢がプロ意識を示す手段の一つとして重要な役割を果たします。つまり、あなたがビジネスに真剣に取り組み、外見だけでなく内面のプロ意識をもっていることを示す象徴なのです。
足元が自信とやる気に与える影響は大きい
足元が整っていることは、ビジネスの成功において自信とやる気を高める要因です。整った靴や身だしなみは、営業マンの自己評価を向上させ、交渉やプレゼンテーションの場面にも自信をもたせます。
自己評価の向上は自己信頼を育む要素となり、プロ意識と信頼性のアピールにつながるでしょう。また、整った足元はテンションを向上させ、長時間のビジネス活動に疲労を軽減します。結果として顧客に好印象を与えます。
身だしなみや外見には内面が大きく影響を与え、外見における自信が内面にもポジティブに反映するため、相乗効果としてデキるビジネスマンを生み出しているとも考えられます。
デキるビジネスマンがこだわる靴選びの基本
ビジネスシューズ選びの基本ポイントを簡潔に解説します。ビジネスシューズはビジネススーツと調和し、プロフェッショナルな印象を演出するための靴です。ビジネスシューズの主要なデザインには、ストレートチップ、プレーントゥ、モンクストラップ、ウィングチップがあります。
ビジネスシューズの種類
- ストレートチップ: もっとも伝統的なデザインで、つま先が平らなスタイルです。フォーマルな場面に適しています。
- プレーントゥ: シンプルなつま先のデザインで、幅広い服装に合います。汎用性が高いデザインです。
- モンクストラップ: バックルで留めるデザインが特徴で、独特の印象を与えます。どちらかといえば、ビジネスカジュアルな環境に適しています。
- ウィングチップ: ウィング型の切り替えデザインが特徴的で、洗練された印象をもちます。ビジネスシーンのなかでは比較的カジュアルな場面で人気のデザインです。
靴の種類やデザインによって相手に与える印象が変わります。また、職場の雰囲気や職種、顧客層のイメージに応じて適切なスタイルのビジネスシューズを選びましょう。
ビジネスシューズの選び方
ビジネスシューズの具体的な選び方について紹介します。サイズやカラー、素材などについてまとめましたので参考にしてみてください。
- サイズ: 靴のサイズは快適さとフィット感に影響を与えます。足の形に合ったサイズを選びましょう。
- 色: ビジネスシューズの主要な色はブラックとブラウンです。フォーマルな場面ではブラック、カジュアルな場面ではブラウンが適しています。
- 素材: 革が一般的で、高品質な革は耐久性とスタイルにプラスの効果を与えます。スエードや合成素材もあります。
- 内羽根と外羽根: 靴の甲部分に装飾的な羽根があるかどうかで内羽根と外羽根に分かれます。好みや用途に応じて選択しましょう。
- 機能性: 靴底のクッション性や滑り止めの有無など、快適さと実用性も考慮しましょう。
ビジネスシューズはビジネスパーソンのイメージやプロ意識を反映する重要なアイテムです。自身のスタイルやビジネス環境に合わせて選び、足元からプロ意識をアピールしましょう。
デキるビジネスマンの靴ブランド3選
では早速、デキるビジネスマンとしてプロ意識を反映できる靴を紹介します。海外メーカーのビジネスシューズも高い品質と人気を示していますが、ここでは日本人の足に合わせた国産ブランドの靴メーカーを提案します。
リーガル
リーガルは日本の老舗靴メーカーで、長い歴史と伝統に裏打ちされた高品質な靴を提供しています。品質とスタイリッシュなデザインのバランスが取れており、多くのデキるビジネスパーソンから支持されるメーカーです。リーガルの靴は、ビジネスシーンでのプロ意識を強調しつつ、洗練されたデザインでスタイリッシュさも追求している点が特長です。
リーガルのシューズは10万円以上する商品も多くありますが、ここでは、2万円前後で購入できるビジネスライクな一品[リーガル] 11KR フォーマル ビジネスシューズ（価格22,040円～）を紹介します。
こちらは、柔らかな甲革と程よいラウンドトゥ、幅広い3Eを特長とするシンプルかつベーシックなデザインのシューズです。内羽根式のストレートチップは最もフォーマルでドレッシーなスタイルで、ブラックはスーツとの相性も抜群です。履き心地もよく、「リーガル」の入門編としておすすめの1足です。
アシックス
アシックスはスポーツシューズで知られていますが、快適な履き心地と機能性はビジネスパーソンにも評価されています。とくに長時間の立ち仕事や移動が多い場合に適しているため、外回りの多い営業マンが安心して履けるシューズといえるでしょう。また、アシックスの靴は、足の健康と快適さを重視し、ビジネス活動中の疲労を軽減するのに役立ちます。
以下に、アシックスのビジネスシューズで人気の商品[アシックスウォーキング] 機能ビジネス ランウォーク（28,419円）を紹介します。
こちらは、外羽根プレーントゥデザインで質感にこだわったトラッドシリーズのビジネスシューズです。湿気の吸収や放散を高め、ムレ感を軽減する中敷を採用しています。長時間の使用でもへたりが少ない点が特長です。また、緩衝材をヒールに内蔵し、反発性の高いミッドソール材を採用しているため快適な履き心地を提供しています。
三陽山長
三陽山長は日本の靴メーカーであり、その品質とスタイルはビジネスプロフェッショナルに支持されています。日本国内で生産され、日本人の足に合わせたデザインと品質が特長です。品質と信頼性が高く、ビジネスシーンでの信頼性を示す一環として好評を博しています。
三陽山長のビジネスシューズのなかから、ビジネスカジュアルな一品である【柔八/JUHACHI】シングルモンク（36,300円）を紹介します。
「柔八」シングルモンクストラップは、ドレスシューズの外観にスニーカーの快適な履き心地を組み合わせたハイブリッドなシューズです。この靴は着脱が容易で足あたりが柔らかいのが特長です。また、両足で約600グラムという軽さを実現しました。アッパーには撥水加工が施されたリアルレザーを使用しているため、多少の雨にも安心です（防水ではありません）。
以上のシューズを参考にしながら、自分好みの靴メーカー、あるいはデザインのものをセレクトしましょう。靴を選ぶ際には、自分の足型や好みに合ったものを選び、予算に合わせて代替品も検討することも重要です。
続いて、予算内で最適な靴を見つける方法とおすすめの靴メーカーについて説明します。
予算内で最適な靴の見つけ方
20代から、何十万もする靴を手に入れるには難しい場合もあるでしょう。この場合、アウトレットを利用する方法もあります。いずれにしても、以下のポイントを参考にしてベストな選択をしていきましょう。
- あらかじめ予算を決めておく
- 妥協できないポイントについて優先順位をつける
- 機能性やクッション性で選ぶ（まずは慣れない営業でもフットワーク軽くいけるように）
- デザイン性で選ぶ（若者らしいスタイリッシュなデザインのものもおすすめ）
以下は予算内で購入できる革靴メーカーの一部です。1万円台もしくは1万円以内で上質の靴をセレクトできます。
テクシーリュクス
こちらのブランドはスニーカーのような履き心地を提供し、快適なクッション性と屈曲性が特徴です。幅広いサイズ（3E）が展開されており、価格が魅力的であることも評価されています。
以下の本革 ゴアテックス TU-8002（10,846円～）は全天候型ビジネスシューズです。
こちらのビジネスシューズは全天候に対応した仕様で、ゴアテックスメンブレンを採用しています。ゴアテックスメンブレンは透湿性と防水性を兼ね備え、雨の日のじめじめ感を軽減します。また、幅広な3E相当のフィッティングやクッション性、屈曲性、快適性に配慮された設計です。
リベラルシューズ
リベラルシューズはビジネスからカジュアルまで多くのスタイルを紹介しており、コスパOKな点が人気の理由となっています。クッション性の高いインソールにも魅力があり、外回りの多いビジネスパーソンの足に優しいシューズといえます。
ストレートチップ メダリオン（税込6,999円）は、1万円以下で快適な履き心地を実感できます。
ブラックのストレートチップはさまざまなシーンで活躍し、内羽根式と飾り穴のメダリオンは、ドレスシューズだけでなくビジネスシューズとしても最適です。履き心地も快適で、想像以上にズレず、しっかりした作りの1足です。若手営業職にはぴったりのシューズといった評価もされています。
ケンフォード
上品で上質な印象が特長で、リーガル（REGAL）の弟分として評価されています。高品質な素材とスタイリッシュなデザインに魅力があり、リーガルの高価な靴を購入する前に一度試してみる価値はあるでしょう。ストレートチップに定評のあるケンフォードですが、今回はスワールモンク KB49（14,300円）を紹介します。
このシューズはスタイリッシュで、高級感はあるものの価格が手ごろである点がメリットです。美しい光沢を持つ甲革は撥水加工がされており、底材にはオリジナルのソールが使用されています。タンクソールをアレンジしてマットな仕上げで落ち着いた雰囲気に仕上げている点も特長です。
紹介したシューズのほかにも、各ブランドそれぞれ多彩なラインナップを取り揃えているため、予算内で高品質な革靴を見つける際に役立ちます。自分の好みや必要に合わせて、最適な靴を見つけましょう。
足元は綺麗に！メンテナンスも重要
高品質な靴を選ぶことは、自信をもつための大きな一歩です。逆に、安価な靴はすぐに傷んでしまい、あなたのビジネスパフォーマンスに影響を及ぼすかもしれません。コスパを重視しつつも今回紹介したポイントを参考にして、自信をもてる靴選びをすると同時に「キレイ」を毎日意識していきましょう。
選んだ靴を大切にし、定期的なメンテナンスをおこなうことは自分を大切にしたり、顧客に対する気配りを示す手段として重要です。靴の手入れが行き届いていれば、あなたがビジネスにおいても同じくらい細心の注意をはらっているかを示すことにつながります。
もちろん、スーツや時計、シャツなどトータルな清潔感は重視しましょう。自信のある姿勢とテンションが高い態度は顧客やクライアントにも好印象を与え、ビジネスにおける成功につながります。自分自身に投資し、ビジネスにおいて自信をもつために、こだわりを感じさせる靴の選び方と丁寧なケアは大切にしていきましょう。
まとめ
ビジネスにおいて第一印象は重要です。良い靴選びができれば信頼性をアピールできます。足元の清潔さと品質は会社やサービスの品質にも関連づけられることがあり、営業マンの成功に影響を与えるといっても過言ではないでしょう。
靴選びは自己評価にも影響を与えながら自信を高め、プロフェッショナルな姿勢につながります。靴選びを通じてビジネスにおける成功につなげるといった姿勢や気持ちが大切です。品質とスタイルをバランスよく選び、自信をもてる靴を選んでいきましょう。