テレアポのコツ!個人宅へのアプローチで注力すべき8つのポイント

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

個人宅へのテレアポは、法人向けのテレアポとは異なる難しさがあります。

法人向けの場合、営業時間内であれば誰かが対応してくれます。営業担当者に取り次いでもらったり、後日電話をかけたりするのも可能です。

個人宅の場合は、テレアポの時間を把握するのが案外難しく、たとえ電話に出てもらえても「結構です」と簡単に断られる可能性が高いといえます。しかし、難しいからといってやらないわけにはいきません。

そこで今回は、個人宅へのテレアポを成功させるためのコツを解説します。まずは、テレアポがうまくいかない理由を明らかにし、解決のための視点を確認しましょう。

個人宅へのテレアポの成功率が伸び悩んでいる方は、解決の糸口を見つけられます。ぜひ最後までお読みください。

テレアポの個人宅へのアプローチが難しい理由

個人宅へのアプローチが難しい理由には、内的・外的要因があります。たとえば、次のような理由です。

  • 話すのが得意ではなく、断られるのが怖いし、抵抗感がある
  • 顧客情報や商品知識が足りず、具体的なアプローチにつながらない

1つめは内的要因で、2つめは外的要因になります。

内的要因、つまり営業マン自身に課題がある場合、すぐに改善するのは難しいでしょう。話し方を教えてもらったり、自分で練習したりできても、もともと緊張しやすい方は、個人宅へのテレアポにストレスを感じるかもしれません。

外的要因、たとえば顧客や商品に関する情報が不足している場合は、顧客に応じた対応ができず、逆に相手の不信感を招くかもしれません。

内的・外的な2つの要因が重なれば、アプローチの成果を感じないまま、アポ取りの成功率もダウンしてしまうでしょう。

よりよいテレアポにするには、内的要因より外的要因から解決していくのが有効です。理由は内的要因は、改善に時間がかかるためです。性格やメンタル面を直接変えようとするより、見方や考え方を変える方が、テレアポを効率的に改善できます。

たとえば次のように思考を変えましょう。

  • 断られるのが怖い
    ⇒断られるのが当たり前と捉える/断られる理由を探る/断られた場合の切り返しを研究する
  • 抵抗感がある
    ⇒テレアポのトークスクリプトを作成する(見直す)/顧客リストを見直し見込み客を精選する

「怖い、いやだ、苦手だ」に執着し過ぎると、マイナス思考にはまります。脱却するには、まず感情に執着しない姿勢が重要です。上記の「捉える」「探る」「作成する」のように、行動目標を立てて実践する方向に転換しましょう。

次章から解説する「個人宅へのテレアポを成功させるコツ」は、”原因追及から改善(行動)へ”の視点に立ってお読みください。

個人宅へのテレアポのコツ【準備編】3つ

「断られても当たり前」と思いながら架電数を上げていくのも一つの方法ですが、テレアポの成功率を着実に上げるためには、準備が必要です。

ここでは、準備段階として必要なポイントを3つ解説します。成果につなげやすくなり、自分自身も安心してテレアポに臨めるでしょう。

ゴールを明確にもつ

テレアポで自社商品やサービスを紹介するとはいえ、商品やサービスを売ることに目的があるわけではありません。テレアポのゴールは、アポイントを取ることです

見ていない商品やサービスについて、面識のない営業マンとの間で契約を交わすのは、実際は稀です。万が一成約につながっても、その後につながる信頼関係は希薄だと判断できます。

つまり、テレアポで成約を目的をするのは、必ずしも得策ではなく、まずは訪問営業ができるようにするのが大切なのです。

精度の高い顧客リストを作成する

準備段階として重要なのは、顧客リストの作成です。特定の地域に電話をかける場合、さらにターゲットを絞り込みます。

自社サービスが高齢者向け宅食である場合、若い世代の個人宅に電話をかけても時間の無駄になります。ただ、普通の宅食であれば、ターゲットを広げてみてもいいでしょう。

いずれにしても、自社商品やサービスのターゲットを明確にし、見込みのある顧客を選定する必要があります。

「ターゲットを絞れているか」「自社商品に興味を持ってもらえる世代か」など顧客情報をしっかり洗い出し、見込みのある顧客からアプローチするなど工夫します。この際、CRM(顧客関係管理)ツールを使うと効果的です。

トークスクリプトを用意する

テレアポでは、相手の時間をできるだけ割かないようにするために、トークスクリプトを用意して簡潔に話すようにします

話を最後まで聞いてもらえず「結構です」と断られるケースが多いのが、個人宅へのテレアポです。「赤ちゃんを寝かせたところなのに「食事の支度をしている最中なのに」など、法人向けのテレアポでは予想できない事情があります。

また、緊張しやすい方にとっては、トークスクリプトがあると安心でしょう。定型文章ですが、話し方次第でニュアンスを変えるのも可能です。修正を加えながら、トークスクリプトの質を向上させられます。

個人宅へのテレアポのコツ【実践編】3つ

準備を万全にしても、実践段階でうまくいかないかもしれません。個人宅へテレアポをするのは、意外と緊張します。

ただ、最初はトークスクリプトをもとに話し、数をこなしていくのも重要です。次から紹介する点に気をつけて、テレアポを行いましょう。

時間に気をつける

電話をかける時間帯は、法人向けのテレアポ以上に、配慮する必要があります

なぜなら、家庭生活の時間帯はライフスタイルによって異なるためです。夜勤の方もいるでしょうし、子どもの送り迎えや買い物などで留守になる時間帯もあるでしょう。

およその架電時刻を探るには、顧客情報を収集します。タイミングのいい時間帯を見つけるのはかなり難しいかもしれませんが、情報を得ていた方が対応してもらえる確率は高くなるでしょう。

話し方に気を配る

話し方に気を配るとは、話すスピードや声のトーン、抑揚など、相手にとって聞き取りやすい話し方を心がけることです。

電話を介す場合は、普段の話し方よりゆっくりと、そして少し高めのトーンを意識します。単調な話し方は、トークスクリプトの棒読みだと思われるため、自然な抑揚をつけてみましょう。

話し方が明るくはきはきしていると、イメージがよくなります。ただ、いくら明るめとはいえ、一方的に話すのはやめましょう。切れ間のない話し方は、顧客に「話を聞かない人だ」「やっぱり営業だ」と判断されかねません。

相手が聞きやすく、相手が話しやすいタイミングを図って話すのが上手な話し方です。

顧客の話に耳を傾ける

先ほどの話と通じますが、顧客の話に耳を傾ける姿勢は重要です。営業は「話すより聴く」を念頭におきましょう。

矢継ぎ早に話を進めれば、顧客は不信感をもちます。「売りたいだけだな」と思われてしまっては、テレアポでアポ取りはできません。

たとえば、自社商品やサービスの紹介をしたのち、少しオープンクエスチョンをするだけでも効果があります。「何かお困りのことはございませんか」の一言です。

聞かれれば、顧客は自分のことを話し始めるでしょう。顧客の話にしっかり耳を傾け、一言一句からいかにニーズをくみ取るのかが大切です。

話の流れで、自社商品に対する批判的な言葉を返されるかもしれません。この場合も、どんな点が悪いのか、顧客にたずねてみます。顧客の話のすべてが、自社商品やサービスにプラス効果をもたらす材だと捉えます。

個人宅へのテレアポのコツ【事後編】2つ

テレアポをやって終わりではありません。何がどう良かったのか、悪かったのかをできるだけ早めにメモしたり、記録したりするようにしましょう。

会話を振り返り記録する

会話の内容を振り返り、何がよくて悪かったのか振り返る習慣をつけます。記録を残しておくのは大切です。

既存の顧客情報に追加したり変更したりして、顧客リストの精度をさらに高めましょう。顧客管理ツールの活用で時間や労力の無駄を軽減させ、その分、テレアポの量を多くできます。

テレアポの量を増やしつつ内容を精査していく活動を続ければ、次第に営業の質もよくなります。

トークスクリプトの見直しをする

トークスクリプトのテンプレートは、修正ができるため有効活用しましょう。トークスクリプトのとおりに話したのに、顧客の反応が良くなかった場合は、文言に改善が必要です。

「あとで修正すればいいや」と思うと意外と忘れてしまい、対応時の感覚を取り戻せない場合があります。トークスクリプトの改善は、気づいたらすぐに行うのがおすすめです。

個人宅へのアプローチの仕方:トーク例

アプローチをする際に、トークスクリプトを作成する営業部は多いと思います。ここでは、個人宅へアプローチする場合のトーク例を紹介します。

挨拶・自己紹介

挨拶や自己紹介は、いわば第一印象です。最初の10秒で決まる!と考え、相手の警戒心を解きつつ、信頼感を一気に高めるつもりで話しましょう。

【例文】お世話になっております。○○の商品を提供しております、化粧品会社〇〇の〇〇と申します。

自己紹介の前の挨拶は、あまりよそよそしくならないように注意します。「お忙しいところ失礼いたします」よりも「お世話になっております」と始めた方が、相手との距離感を縮めます。

あるいは「こんにちは」「初めまして」などのように、さらっと挨拶して自己紹介へすぐに移るイメージの方が、いいでしょう。

導入トーク

挨拶や自己紹介に引き続いて、導入トークでさらに引き付けます。事前に十分な顧客情報をもとにリストアップしているならば、引き付け度はかなり高いはずです。たとえば、次のようにつなげてみましょう。

【例文】〇〇代の女性からご好評いただいており、素肌がぱっと明るくなる美容液○○のご紹介です。

このように具体的な年代、効果のポイントをしっかり入れ込めば、顧客が聞いて「へえ」と気になるリアクションを得られます。

ただ、年代を具体的にいえば「なぜ知ってるのかしら」と疑問に思う顧客もいます。この場合「30代以降の…」のように年代を絞らない線で切り出すのも一案です。

本題

導入トークで顧客を引き付けられれば、話は順調に進むでしょう。本題では、さらに商品やサービスの魅力を伝えます。ただ、長くならないように注意してください。

興味の度合いに応じて、簡潔にテンポよくが鉄則です。その際、どのようなメリットを得られるか具体的に話をすると効果が上がります。

たとえば、次のように数字を入れてみましょう。

【例文】新商品〇〇を使っていただくと、お肌の水分量が従来品と比べて約1.5倍となり、肌のうるおいにも効果を発揮します。ただいまキャンペーン中で〇月末まで半額でご購入いただけます。

クロージング 

相手に日時を選択してもらえるような提案の仕方を心がけましょう。「〇〇日の〇〇時はいかがでしょうか」のように、具体的な日時を入れた方がアポ取り率が上がります。

【例文】◯日~◯日でしたら、どちらの日がご都合よろしいでしょうか?
【例文】◯日でしたら、午前と午後とでご希望はございますか?

このように「〇日の〇時」まで指定されて聞かれると、人は「ほかの日を答えなきゃ」と思うためです。提案された日の都合が悪ければ「〇日の〇時」とお客様の方から答えるかもしれません。

ただ、明らかに断られる場合は、つなぎとめようとするのはやめましょう。この際、断る理由をさらっと聞けると、テレアポをした価値が生まれます。

個人宅へのテレアポがうまくいかない場合

テレアポに工夫を加えても、なかなか結果が表れなくて焦る場合もあります。焦る気持ちが大きくなると、ほかの業務に支障をきたすかもしれません。

沈む気持ちに偏らず、改善や行動に意識を移行する必要があります。

たとえば、

  • 自分の会話を録音して聞いてみる
  • ロールプレーイングをおこなってフィードバックをもらう
  • まずは見込み客を見つけることに専念(事前準備の段階を今一度見直す)

このように、自身の見方や考え方を変える手立てを考え、実際にやってみるのです。自分が確かめたいと思えば録音すればいいし、自分で聞く気になれなければ、同僚に聞いてもらいます。

「自分ができることは?」と考え、どんな小さな内容でもいいので、確実にできることから始めるのです。顧客リストの見直しや、新規顧客の洗い直しをするのも効果的です。

このように、自分の気持ちがダウンしているときこそ、一旦マイナス感情を”封印”し、できることをリストアップします。そしてしっかり実行に移していきましょう。

まとめ

個人宅へのテレアポを軌道に乗せるには、うまくいかない要因を洗い出し、改善と実践をくり返していく姿勢が必要です。つまりPDCAサイクルを回していくのです。

うまくいかなくても、感情に流されず、再度PDCAサイクルを回す習慣をつけていきましょう。

個人宅への突然のテレアポでアポ取りが成功すれば、そのスキルを法人営業にも活かせます。テレアポ全体のスキルアップが可能になり、営業に自信がもてます。

今回紹介したコツをもとに、ぜひできそうなところから確実に実践してみてください。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*