ビジネスシーンで必須アイテムの一つが腕時計です。しかし最近は、スマートフォンで時間チェックができるため腕時計をしない方も多いでしょう。
しかし、年配の方や上司から「スマホで確認してはいけない」と言われるかもしれません。また、腕時計をした方が仕事をするうえでメリットに働く場合があります。
そこで今回は「腕時計は本当に必要なのか?」「腕時計をするメリットや腕時計をしないリスクはあるのか?」の質問にお答えしつつ、おもに新卒や若手社員に向けて、ビジネス用腕時計の重要性を解説します。
後半では腕時計を選ぶ際のポイントやおすすめブランドを紹介します。本記事を読めば「できるビジネスマン」のイメージをつかめます。ぜひ最後までお読みください。
腕時計の代わりにスマホで時間チェックは許される?
結論をいえば、スマホで時間チェックはあまりおすすめできません。
ビジネスシーンでは時間管理が重要視されます。商談に遅れてもアウト、終了時刻を長引かせてもアウトです。時間をしっかり守れるかはビジネスマンの評価につながります。
「だったらスマホの時計機能で十分じゃない?」と思う方はいます。しかし、商談中にバッグやポケットからスマホを出して時間を確認するのはスマートなやり方ではありません。
取引先でスマホで時間チェックをすれば、相手によっては「スマホを出して確認するなんて失礼だ」「時計ぐらいつければいいのに」「商談を早く終わらせたいといくことかな」など
心証を悪くする場合があります。
腕時計なら商談時間が気になってもタイミングを見て、ささっと時刻を確認できます。腕時計で「できるビジネスマン」の所作を身につけられるのです。
ビジネスマンが腕時計をするメリット
本章では、ビジネスマンが腕時計をするメリットを3つ解説します。
腕時計が必要でないと思う方は、どちらかといえば自分目線です。ここで解説する視点は、やはり相手目線、顧客目線。ここで、腕時計の必要性を確認しましょう。
ビジネスマンとしてモチベーションアップ
”腕時計をする派”は、腕時計の利便性を評価する視点に加えて、次のようなメリットを感じる方がいます。
- 仕事に対するモチベーションや自信を高めたい
- 自分らしくおしゃれをしたい
- 出勤時のルーティンとして時計をつけたい
貯めたお金で購入したお気に入りの腕時計を腕につけるだけで気持ちが高揚する方もいるでしょう。
とことんこだわって選んだ腕時計は、仕事のモチベーションを高めます。また、尻込みしたり落ち込んだりした際に、腕時計を眺めれば自信を取り戻せるかもしれません。
女性がお気に入りのアクセサリーやジュエリーを身につけて「よし、がんばろう!」と思えるように、男性にとって腕時計は仕事に必要なエネルギーをチャージするアイテムといえます。
すぐに時間を確認できる
腕時計は、ちょっと袖口に目をやれば時刻を確認できます。両手がふさがっていた場合、腕時計なら工夫次第でチェックできるでしょう。いつでもどこでも、ぱぱっと時間が分かるのは腕時計です。
反面、スマホの場合は確認までに時間がかかります。バッグやポケットから取り出す必要があり、場合によってはすぐにアクセスできないかもしれません。商談時に、ちょっと時間を確認するだけなのに、もたついてしまう可能性があるのです。
お客様の前では、さりげなくパッと時間チェックするスマートさが大切です。腕時計はやはり必須アイテムといえます。
人から好印象をもたれる
腕時計をしているビジネスマンは、他者から良い印象を持ってもらえる可能性が高まります。
スマホで時間の確認できるようになった昨今ですが「社会人のたしなみとして腕時計は必須アイテム」と考える方は少なくないでしょう。
ビジネスは効率性が求められます。できるビジネスマンほど、無駄を省いて動きや対応がスピーディになるよう努めます。時間をすぐに確認できる方が効率的で、求められるビジネスマンに近づけるのです。
腕時計をしない場合のリスク
腕時計をすると肩がこる方もいるでしょう。しかし、腕時計をしない場合のリスクの方が大きいといえます。
腕時計のメリットを実感しているビジネスマンから見れば、スマホオンリーのビジネスマンに対する第一印象はいいとはいえません。第一印象は良くも悪くも、営業やビジネスの進行に大きな影響を与えます。
腕時計をしない場合、たとえば次のような見方をされるかもしれません。
- 内勤とはいえ、社内の時計で確認するのは大人とはいえない
- 外勤でスマホオンリーの営業マンは途中電話があればどうするのか
- 時間を確認するのに、いちいち大きめのスマホを出すのは格好悪い
内勤なら社内に時計があるため、スマホオンリーの方もいます。ただ、内勤であってもお客様と直接対応する業種もあります。「いま何時くらいですかね」と聞かれ、社内の掛時計を見て答えるとしましょう。お客様によっては違和感をおぼえるかもしれません。
また外勤で移動の際、お客様から電話が入ったとします。到着時刻の確認をされた場合、すぐに答えられません。雨天で傘をさしていたら、なおさら大変になります。
訪問先で、商談の進捗に応じて時間を確かめたい場合も、スマホをおもむろに出して確かめる姿を見たお客様のなかには「仕事中なのに…」と感じる場合もあります。
ほかに、冠婚葬祭での対応でも腕時計は必要です。スマホは極力見せない方が誠実なイメージをもたれます。スマホがないと困る!と自覚しているビジネスマンほど、腕時計をもった方が賢明です。
ビジネス用腕時計を選ぶ際のポイント
ここでは、スマホの代わりにビジネス用腕時計をすると決めた方が、どのような視点で腕時計を選んだらよいか解説します。
時刻を確認しやすいか
まずは「見てすぐわかる」腕時計を選びましょう。針や数字が見やすく、デザインが凝り過ぎず、シンプルなものがおすすめです。
数字のない時計が多いため、一概に悪いとはいえません。ただ、できるだけ分かりやすい時刻表示のものを選ぎます。見やすさは人によって異なるため、店舗で必ず確かめた方が失敗しません。
ビジネスに必要な機能性があるか
ビジネスで使う場合、機能性は重要なポイントです。日付表示やカレンダー機能、24時間表示、精度や防水性などの機能を備えるモデルを選びます。
搭載機能のレベルが高すぎたり機能が多すぎたりするものは使いにくいかもしれません。また、腕に装着するのが苦手な方は、軽量タイプの腕時計を選びましょう。
高く見えすぎないか
ビジネスシーンでは、さまざまな業種や年代の方とかかわります。「デザイン系や美容系の会社と取引のあるビジネスマン」と「官公庁や公共施設と取引のあるビジネスマン」とでは、腕時計の見た目を変える必要があるかもしれません。
見た目といえば、高く見えすぎないのもポイントです。新卒や若手ビジネスマンでロレックスをしていたらどうでしょう。年功序列的な発想のお客様からは嫌味に受け取られる可能性があります。
お客様が快く思わないだろうと判断すれば、高級腕時計はしばらくしないでおきましょう。「品質はよくて実際は高価なものだけど高く見えすぎない」のなら、ビジネス用腕時計に合っています。
適度なサイズとファッション性を備えているか
値段が高く見えすぎない時計を選ぶのと同様に、大きすぎて凝りすぎるデザインの腕時計は選ばないようにします。
基本はシンプル系です。サイズ感は意外と重要で、大きすぎれば動きづらく、厚すぎれば袖口に収まりません。
ただ、凝ったデザインの腕時計は無理でも、自分らしさをどこかに入れたいと思う方もいます。ファッション性を自分らしさ追求ととらえるならば、限られた条件のなかで「自分はどこにこだわるか」を考えます。
こだわる要素は、デザインや機能性、防水、耐久性、素材、カラーなどさまざまです。多くの要素から、自分が「これだけは外せない要素」と決めて、自分好みの腕時計を選びましょう。こだわり抜いた腕時計を手にすれば、モチベーションアップにつながります。
ビジネスにスマートウォッチはOKか
「腕時計をするなら、スマートウォッチはOK?!」と思う方もいるでしょう。昨今は健康志向が高まり、40代以降のビジネスマンもスマートウォッチを身につけています。
新卒や若手社員で高級腕時計をつけるより、スマートウォッチをつける方が受け入れられるでしょう。ビジネス用として購入する場合、自分に必要な機能があるか確かめます。
- 電話やメール、LINEなどの着信表示
- スケジュール通知
- 脈拍や血圧、歩数など健康サポート
- 音楽のデータ保存
- 睡眠の質改善
- 支払い決済、Suica対応
- 音声録音 など
学生時からスマートウォッチに慣れている方は、ビジネスシーンですぐに活用できるでしょう。ただ、使い慣れていない場合は、別の腕時計をした方が無難です。プライベートで使いなれたところで、ビジネスで使用するか考えましょう。
20代におすすめ腕時計ブランド
ここでは、おもに5万円前後で購入できる腕時計をピックアップします。デザインや機能、価格などブランド内でも多様に展開しているため、自分でも調べてみましょう。
シチズン
100年以上の歴史をもつ老舗時計メーカー、シチズンは世界でもトップクラスに入ります。2003年にソーラー充電で電池交換不要の腕時計「エコ・ドライブ」をリリースしました。
またフルメタルの電波時計も開発しており、シチズン ATTESA(アテッサ) エコ・ドライブ電波時計のなかには、5万円以下で購入できるモデルがあります。
抜群の軽量感でデスクワークもまったく苦になりません。メンテナンス不要で長持ちする腕時計です。
セイコー
国産ブランドとしてシチズンと並び有名なセイコー。ダイバーズウォッチやドレスウォッチなどラインナップが豊富です。デザイン性だけでなく機能性にも優れています。
コンフォテックスチタン(抗アレルギー)仕様のソーラー電波モデルBRIGHTZは、軽量で実用性に優れます。また、擦り傷から時計を守る「ダイヤシールド」を採用しています。
このモデル以外も5万円以下で購入できるものがあります。
カシオ
カシオも日本を代表する電子機器メーカーで、カジュアル感を出したい方におすすめです。1983年に「落としても壊れない」時計作りをめざして完成したのがG-SHOCK。いまだに根強い人気があります。
G-SHOCKの製作ノウハウをもとに、ビジネスシーンに合うワンランクアップのメタルモデルとして2004年に「オシアナス」が作られました。価格帯は10万円以上のものが多いのですが、なかには5万円台で購入できるものがあります。
オリエント&オリエントスター
品質が高く、その割に手に届く価格設定が魅力の国産時計ブランド「オリエント&オリエントスター」の前身は、1901年創業の吉田時計店です。
出自はオリエントですが、1951年に生まれたのがオリエントスター。誕生以来、総生産業は1億本以上に達し、品質キープで5万円台からのラインナップがあります。
スカーゲン
スカーゲンはデンマーク発のミニマムデザインでシンプルな腕時計です。手軽に使えるビジネスウォッチとして若者にも人気があります。
スカーゲンの町にあるグレーネンと呼ばれる海岸線からヒントを得て作られたフォルムは、デンマーク語ヒュッゲ(居心地のよい雰囲気と時間)をイメージさせます。
革バンドタイプや数字表示のものもあり、豊富なデザイン展開をしています。5万円以下で買えるものが多いのも特徴です。
スマートウォッチ
スマートウォッチとは、スマートフォンと無線接続して多彩な機能を活用できる腕時計をさします。Apple Watch Seriesは同社のiPhoneのみ連携できます。
スマートフォンへの着信、メールやSNS着信の通知をしてくれます。一部機種には定型文への返信や通話機能が付いています。各種通知は大事な連絡や情報を見逃しにくくなるため、ビジネスマンに便利といえるでしょう。
価格帯は1万円以下のものから10万円以上するものまでさまざまです。Apple Watch SeriesのGPSモデルは5万円前後で購入できます。
場合によってはレンタルもあり
すでに利用した方がいるかもしれませんが、腕時計レンタルサービス「KARITOKE」を紹介します。高級腕時計メーカーやApple Watch などの時計を月額税込4,378円からレンタルできるサービスです。
「本当に時計が必要か確かめたい」「お目当ての腕時計を試用してから決めたい」と思う方に便利でしょう。2,3ヶ月試用して、5,6万の時計の購入費用を貯めて購入することも可能です。
まとめ
腕時計は、ネクタイやスーツと同様に、ビジネスにおける重要なアイテムです。ビジネスマンは時間管理や動きにスマートさが求められます。
また、お気に入りの腕時計をつけて仕事をするとモチベーションアップにつながるでしょう。お客様から時計について声をかけられるかもしれません。そうなればコミュニケーションも円滑に進みます。
「自分は必要ないからスマホでいい」という考えでなく、まずは相手目線を念頭におきましょう。さりげなく個性を出せるこだわりの腕時計を選んでみてください。