訪問販売とインターホン【難関突破】飛び込み営業でできる7つの工夫

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飛び込み営業でインターホンを鳴らして「結構です」のひとことで断られるケースはあるでしょう。実績のある営業マンでさえ、訪問営業でインターホンを突破できる確率は1割といわれます。

「いきなり断られるのは当たり前」と考えておいた方が、モチベーションを保てます。突破できない自分に苛立ったりストレスを抱えたりする人は、まずは見方から変えてみましょう。

とはいえ「なんとかして突破口を開きたい!」と思いますよね。

そこで今回は、飛び込み営業で顧客からいきなり「NO!」と言われず、玄関先に案内してもらうためのコツを解説します。この記事を読んで、自分に足りなかったところやできそうなことを洗い出し、難関突破に向けて行動に移しましょう。

訪問販売でインターホン突破が難しい理由

訪問販売でインターホン突破が難しい理由として、次の2点が挙げられます

  • そもそも顧客が訪問販売に対して負の感情を抱いている
  • 営業マンの性格や行動力、トーク力などに課題がある

原因として挙げられる基本的な内容です。営業マンが突破口を開きたいと思えば「顧客の感情をプラス」に変える必要があります。顧客の感情を変えるには、営業マン自身のトークや態度などを改善しなければなりません。

顧客への働きかけ方を考え、行動するしかないのです。顧客に「もう少し話を聞いてみたい」と思ってもらったり「この営業は安心・安全だろう」と感じてもらったりするのが、働きかけのポイントをいえます。

飛び込み営業のNG行為とは?

顧客に「安心・安全」を保証できる営業スタイルはどのようなものでしょうか。具体的な工夫を紹介する前に、絶対避けたい行為を解説します。訪問販売で絶対避けたい行為とは「顧客に対するNG行為」「営業の目的に叶わない行為」といえます。

1つめについては「わざわざ教えてもらえなくても分かってる!」と思うかもしれませんが、本章で再確認しましょう。また、営業の目的が自社商品やサービスの契約であるのであれば、目的達成から遠のくような行動をわざわざとってはいけません。

次から、顧客目線と自社(自分)目線の両方の視点で、NG行為を解説します。

顧客に対するNG行為

顧客に対するNG行為とは次のような行動を指します。

  • インターホンで顔を見せない
  • あいさつや訪問目的の説明が不十分
  • 表情や態度が冷たく威圧感がある
  • 押しが強すぎるトーク
  • 大げさな表現やウソ

改めて言うまでもありませんが、これらは顧客にマイナスの印象を与えます。

ドアを開けてもらえないのは、5つのうちどれかが当てはまります。また、たとえドアを開けてもらい玄関先で営業トークを始められたとしても、強制的であったり話を盛り過ぎたりすれば、信頼してもらえず契約につながりません。

5つの項目は顧客が安心・安全に感じない行為ばかりですから、自分の営業スタイルがNGになっていないか常に確かめましょう。

営業の目的に叶わない行為

営業の目的に叶わない行為とは、自社商品やサービスの購入につながるための行動やトークを意識しないことを指します。たとえば「数うちゃ当たる!」と考えて適当にあいさつして回ったり、何も悪いことをしていないのにやたらに謝ったりする行為も含まれます。

自社商品やサービスのよさを顧客に少しでも知ってもらうには、営業マンとしての目的を自覚して「あと一歩」をどうするか考える姿勢が必要でしょう。訪問営業の意味を理解せず、単にインターホンを鳴らしてあいさつするだけでは、時間を浪費するだけになります。

顧客目線が大事だとはいえ、顧客にとってのメリットを伝える機会を失うような姿勢やトークは慎しみましょう。

訪問営業でインターホンを突破する工夫7選

訪問営業でインターホンを突破する工夫として、本章では7つ紹介します。7つはすべて、ごく当たり前の営業姿勢かもしれません。しかし、自分なりの「ひと工夫」をどこに加えられるか、と考えて行動する姿勢はいつでも大切です。

さわやかな挨拶

さわやかな挨拶は、いつでも心がけたいポイントです。「こんにちは!○○を販売しております○○会社の▢▢と申します。」と端的に要点を絞って伝えます。

自分の氏名や会社名ははっきりと伝えるのは、どんな場面でも大切なマナーです。この際、何を販売する会社なのか、会社がどこにあるのかもさりげなく加えましょう。長々と挨拶するのはよくありませんが、情報量が少なすぎても顧客に不信感を与えます。

また、話すスピードは速すぎず遅すぎず、声のトーンはファまたはソに届くか届かないくらいの高さで話すと顧客は聞き取りやすいでしょう。

明確な目的説明

「なぜ私はあなたのところに訪問しているのか」。これが分かるように訪問販売の目的を伝えます。顧客の不安を取り除く必要があるためです。

たとえば、宅急便のスタッフがインターホンを鳴らした場面をイメージしてください。宅配ど玄関のドアを開ける理由は「相手が何を目的をしているのか」わかり、しかも「自分の荷物を受け取る」必要があるためでしょう。

同様に、訪問営業の際も自己紹介と目的、顧客にとってのメリットをさりげなく伝えるのです。顧客のメリットを特価キャンペーンの案内だとすれば「只今、弊社商品〇〇のキャンペーンを行っておりましてご案内に参りました」のように伝えます。

ひと工夫加えて「キャンペーンは〇月〇日まで行っております。2、3分で終わりますのでキャンペーンのご案内だけさせてください」のように話しましょう。想定される対応時間を話されると、顧客は「2、3分ならいいかも」と感じるためドアを開けてくれる確率が高まります。

カメラの移り方を意識

インターホンのカメラ越しに挨拶をする場合は、カメラに近すぎても遠すぎてもよくありません。相手に威圧感を与えないよう最初は若干離れてインターホンの返事を待ちましょう。

話すときはインターホンから遠いと声が小さくなるため、近づいて話します。最初の挨拶から目的説明まで、20~30秒が勝負。表情や服装、名札の提示など「怪しいものではありません」ときちんと相手に伝わる対応をします。

興味づけとリスク提示 

顧客がまったく知らない情報をさりげなく伝えるのは「え、そうなの?」と思ってもらえ興味づけになります。好奇心が刺激され「知りたい」と思う気持ちの方が勝れば、顧客の警戒心が解かれるかもしれません。

知らない情報を伝えるために、あらかじめ地域や顧客情報を収集しておきましょう。挨拶と目的説明にプラスαの推し情報を加えるためです。

たとえば、宅食サービス会社の営業マンとしてセールスを行う場合、高齢者の一人暮らし世帯が多いのか、子育て世代が多いのかで案内するサービスの種類が変わってきます。

また、宅食サービスであれば健康に関する耳より情報、子育て世代なら学資保険、災害の多い地域であればハザードマップの確認など、顧客データの周辺情報も可能な限り集めましょう。あるいは、今後想定されるリスクを提示すると顧客の興味づけになります。

相手が知っている情報を

顧客は、知らない情報で心惹かれることもあれば「あ、それ知ってる、知ってる!」と既知情報にも反応する場合があります。飛び込み営業に対して警戒心が強ければ、相手が知っている情報で親近感や安心感に変える必要があります。

たとえば、当該地域の人しか知らない場所やサービス内容、自治体が発信している内容などを伝えましょう。また、時事ニューズやトレンドをチェックして、自社商品やサービスとつながる要素を洗い出しておきます。何気ない言葉やセンテンスに顧客が反応し、共感モードに導けるかもしれません。

提案は言い切り型で

訪問営業では、顧客に質問するケースも多いでしょう。しかし、最初の関門(インターホン)を通り抜けたい場合に、伺いを立てるような話し方はかえって突破を難しくさせます

とくにYesかNoで答えられるようなクローズドクエスチョンの場合は、NO!の選択肢を選ぶ率を高めてしまいます。「たずねるより伝える」発想で関門を突破しましょう。

「よろしいでしょうか」と聞く方法から「お客様に耳より情報を2,3分で簡単にご説明します」と言い切り型で話すように変えるのです。

言い切り型にする理由は、玄関先で断られる理由に「なんとなく断ってしまう」ケースがあるためです。断れない状況に追い込むのはよくありませんが、言い切った方が「断れない」可能性を高めるでしょう。

チラシや連絡先を提示

チラシや連絡先を提示するのは、万が一ドアを開けてもらえなくてもその後につながる要素を与えられます。また、訪問したあなたの顔と名前、会社名を覚える機会を提供できるのは「見知らぬ人」からの脱却を図れるでしょう。

1回めの訪問でインターホン越しの対応をしていても、顧客があとでチラシを見たところ「意外といいサービスかも」と思ってもらえる可能性があります。

一度でも会えば「知っている人」になります。警戒心を解き、もしかしたらチラシを見た顧客から連絡が入るかもしれません。

また、インターホンを突破し玄関先で説明の機会を与えてもらったとしても、初めて会う顧客との間に「チラシ」がクッションとなり、緊張しないで内容を説明できます。

現代は、SNSマーケティングが盛んな時代です。LINE登録などで顧客とつながるチャンスを提示するのは効率的なマーケティングといえます。

インターホンからドアを開けてもらうための事前準備

インターホンからドアを開けてもらうためには、事前に準備しておくべき項目があります。たとえば、次の3点を参考にしてください。

  • アプローチ先の地域情報を得る
  • 時間帯を考えて訪問する
  • RPG(ゲーム)式に訪問販売のプランを立てる

アプローチ先の地域情報を得るとは、ホームページで地域の産業や人口統計の分析を始め、オレオレ詐欺の警戒地区にあたっていないかの確認まで、あらゆる地域情報を入手することを指します。ただ、細かな顧客情報を収集している点を顧客に悟られないように注意しましょう。

また、飛び込み営業の時間帯を考えて訪問するのは鉄則です。家族構成や職業の調査結果をもとに効率的に訪問する必要があります。朝の時間や食事の時間帯などを避け、相手が家にいやすいタイミングを想定して営業活動を行いましょう。

RPGゲームとは、ゲームをする人がキャラクターを操作して、架空の状況下におけるタスクを攻略しながらロールプレーニング感覚でゲームをすることを指します。仕事にゲームを持ち込むのに抵抗感がある方はいるでしょう。

しかし、モチベーションをキープできそうにない場合は、ゲーム式に営業活動を行うのもメリットはあります。「どのようなコースで何分かけて回るのか」「顧客はどのようなアイテム(情報)をもっているのか」などを想定しながら訪問営業を行うのです。

シミュレーションは効率的な営業活動につながり、結果を分析すれば営業の質を上げることにも役立ちます。結果につながれば、営業活動にゲーム的要素を取り入れるのは有効な手立てといえるのです。

注意点「特定商取引法」を順守!

訪問販売の場合は、特に「特定商取引法」を意識しましょう。法律に基づいて訪問販売をする場合、以下の3点を伝えることが義務付けられています。

  • 社名(事業者の氏名)
  • 契約の締結について勧誘をする目的であること(営業であること)
  • 販売しようとする商品やサービスの種類・内容

あいさつの際に、3つの要素を盛り込むことが大切です。ただ、正確に伝えるからとはいえ「契約締結に関する勧誘ですから」といっては、絶対にドアを開けてくれないでしょう。趣旨は「営業である」旨を伝えるようにします。

つまり「氏名、会社、何をおすすめしようとしているのか」が明確に提示するのです。

営業である旨を伝えない営業マンはいないかと思いますが、違反した場合には、クーリングオフ制度によって契約が取り消されたり、民事裁判の対象になるリスクもあったりするため、丁寧に対応しましょう。

まとめ

インターホンを突破するには、顧客に安心感や信頼感をもってもらったり興味を引き寄せたりする必要があります。自分の服装や話し方をはじめ、トーク内容やチラシ内容に工夫を加えながら、営業の質を上げましょう。

今回紹介した7つの工夫を行うにも事前準備は大切です。地域によって顧客の購買活動は異なります。地域ならではの話題を顧客と共有したり新たな気づきを提供したりして、顧客の共感や好奇心を引き出します。

顧客目線でありながらも、営業目的を達成するためにバランスをとりながら改善の手を加えたいものです。失敗しても、そこから何が悪かったのか分析したり学んだりして、営業の質を向上させましょう。

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