掘り起こし営業で効率アップ!既存顧客を呼び覚ます営業ノウハウ

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売上が伸び悩み、売上を伸ばすためにどうしたら良いかお悩みではないでしょうか。

売上を伸ばすには、新規顧客開拓と既存顧客へのアプローチがあります。

新規顧客開拓はアプローチが難しく、成約までの道のりが長く効率が悪くなります。

既存顧客への掘り起こし営業であれば、手間も少なく低コストなので、効率アップが見込まれます。

この記事では、既存顧客を呼び起こす営業ノウハウを紹介していきます。

1.掘り起こし営業とは

掘り起こし営業とは、過去に自社と取引ややり取りがあったが今は無くなっている企業に対して、営業活動を行うことです。

売上を継続的に伸ばしていくためには、今取引がある企業に依存していては、限界がきてしまいます。

今より多くの企業に、自社製品やサービスを利用してもらうという意識が大事です。

掘り起こし営業であれば、以前に取引があった企業への営業活動なので、新規顧客開拓よりハードルは下がります。

それでは、掘り起こし営業のステップと方法について、詳しく紹介します。

2.掘り起こし営業のステップ

掘り起こし営業のステップとして、まずはどこに営業を行うかを選定していきます。

選定する手順として、3つのステップがあります。

①掘り起こし営業の対象企業をリストアップ

過去に取引があり、今は取引が無くなっている企業をリストアップしていきます。

できれば10年まではさかのぼってリストアップすることをおすすめします。

②必要な情報を整備する

続いて、リストアップした企業の情報を整備していきます。

情報の整備によって、営業のアプローチ方法や時間のかけ方を決めていくことができるので、しっかりと情報を埋めていく必要があります。

・取引の有無
・最後の取引時期
・過去の取引金額
・取引が無くなった理由
・利用されていた製品、サービス内容
・当時の担当者と連絡先

③リストアップした顧客を優先度でランク分け

必要な情報を整理したところで、顧客を優先度でランク分けします。

ランク分けすることで、メインターゲットが決まっていきます。

優先度が高いメインターゲットには、なるべく早くアプローチをかけていきましょう。

ランク分けすることで、すぐ動く必要性があるか、時間のかけ方について、基準ができます。

優先度のランク付けが終われば、実際に営業活動を行っていきます。

3.掘り起こし営業の方法

掘り起こし営業の手法として、大きく3つの手法があります。

ターゲットに対して、手法を使い分ける方法があります。

①電話

1つ目は、過去に取引・やり取りがあった顧客担当者に電話をする方法です。
整備した情報をもとに顧客担当者に以下のようなアプローチをかけていきます。

「以前、御社には弊社の□□といった製品をご利用いただいていました。
 今は新しく〇〇といった製品を取扱いしています。
 〇〇は、こういった特徴があり御社の~~にお役に立てるのではないか、と思っています。
 ぜひ一度、製品〇〇のご紹介の機会をいただけないでしょうか。」

ここで重要なのは、顧客への事前リサーチです。
ただやみくもに「新製品を紹介したい」、というアプローチでは断られる可能性が高いです。
過去の取引状況を把握し、現状の顧客のニーズを調査し、顧客にとってメリットがある製品を紹介する必要があります。
顧客担当者に、「過去に取引ややり取りがあった企業が、自社のことを調査して有益な製品を紹介してくれようとしている」と思ってもらえれば、断られる可能性は低くなります。

電話で、面談での製品紹介の機会をいただくことができれば、成約の可能性がぐっと上がります。

電話のメリットは、製品訴求力が高く、相手の反応も分かるので、相手の反応をうかがいながら、製品の紹介ができます。
相手の反応が分かるので、次にどうするかのアクション計画も立てやすいです。

デメリットは、タイミングが難しいことです。
相手が忙しいときに電話をしてしまうと、相手にされないこともあります。
また、製品の資料を送れないので、口頭で製品の特徴をしっかり伝える必要があります。

電話は、訴求力が高く相手の反応が確認できるので、メインターゲットに対して、有効なアプローチとなります。

②メール

2つ目は、過去に取引・やり取りがあった顧客担当者にメールをする方法です。
メールでは、先述した電話のアプローチ内容を文章にして送ります。

メールのメリットは、紹介したい製品カタログの資料も送れるので、製品の特徴を伝えやすいです。
また、相手の好きなタイミングで確認してもらえるので、タイミングを選びません。

デメリットは、メールでは訴求力が弱く、顧客にそもそも読まれない可能性もあります。
実際の反応も確認することができず、次のアクションが取りづらいです。

メールは、タイミングを気にせず、たくさんの顧客に対してアプローチが可能なので、優先度が低い顧客に有効なアプローチとなります。

③製品展示会や製品WEB説明会の案内を発信

3つ目は、過去に取引・やり取りがあった顧客担当者に製品展示会や製品WEB説明会の案内を連絡する方法です。

案内方法は、製品展示会であれば、展示会の資料を郵送かメールで送りましょう。
製品WEB説明会であれば、メールでの案内が良いでしょう。

こちらのメリットは、時間を掛けずにアプローチができることです。
郵送であればそのまま送れば良いですし、メールも同じ内容で問題無いので、メール作成に時間がかかりません。
展示会・説明会に参加してもらうことができれば、有力な見込み顧客になってくれます。

デメリットとしては、参加してもらえる可能性が低いので、徒労に終わる可能性が高いです。

メールは、たくさんの顧客に対して、時間をかけずにアプローチが可能なので、優先度が低い顧客に有効なアプローチとなります。

4.既存顧客を呼び起こす営業ノウハウ

掘り起こし営業の方法として、「顧客のリスト化」「顧客のランク付」「営業手法」を解説してきました。

それでは、既存顧客を呼び起こすノウハウを3つ紹介します。

①メインターゲットに注力していく 
顧客のランク付けでメインターゲットの絞り込みを行いました。

メインターゲットに対して、リソースを多くかけていきましょう。

メインターゲットの数は、一人あたり20~30社が理想です。
多すぎても少なすぎてもいけません。
多すぎると、1社へのアプローチが弱くなりフォローも十分にできません。
少なすぎると、その分、成約の可能性が低くなります。
1~2ヶ月間で、1回目のアプローチが全てできる数が理想です。

・メインターゲットへの1回目のアプローチ方法

メインターゲットへの1回目のアプローチ方法は、「メール+電話」にしてください。
両方でのアプローチをすることで、メールと電話のメリット・デメリットを相互補完できます。

まずはメールで、製品情報の紹介と改めて電話で連絡させて欲しい旨を伝えます。
そうすることで、電話の「タイミングが難しい」というデメリットが緩和されます。

また、電話をすることで送ったメールの内容に対しても反応が確認できます。
ここでの電話の確認内容は以下となります。

・メールで製品の内容を確認してもらえたか
・製品に興味があるか
・製品に興味がある理由もしくは無い理由はなにか
・訪問かWEBでの面談が可能か

これらを確認することで、次回アクションや作戦を考えやすくなります。

ここで肝心なのは、次回のアポイントを取り付けることです。
もし、メールを読んでもらえていない、製品に興味が無いということでも、次回のアポイントを取り付けてください。

なぜなら、面談をすることまでいくと成約の可能性はグッと高まります。
ここのメール+電話で、反応が悪くても面談までこぎつけることが大事です。

・1回目のアプローチ後に再度ランク付け

1回目のアプローチ後に再度、ランク付けを行います。
見込みが高い顧客をさらに10社くらいに絞り込んで、絞り込んだ顧客に対して重点的に営業活動を行っていきます。

この絞り込んだ10社に対して、「必ず成約までもっていく」という気持ちで取り組んでください。
ここまで、掘り起こし営業のリスト化、選定、アプローチという時間と手間をかけています。

「必ず結果を残す」という意気込みも大事です。

・絞り込んだ10社に対してPDCAを回す

1回目のアプローチ後、ランク付けを行い、絞り込みを行った10社に対して、PDCAを回していきます。

まず1回目のアプローチに対しての反応を検証していきます。

検証後に2回目のアプローチ方法を決めていきます。

面談のアポイントを取れていれば、面談時のシミュレーションを行います。
そのときの顧客の反応次第ですが、基本的には1回目の面談で成約まで至る可能性は低いです。
1回目の面談時には、挨拶と製品紹介のみにとどめて、顧客の反応をうかがうことに徹してください。

2回目の面談時は、成約の可否を分ける重要な局面となります。
1回目の面談で、顧客の反応を確認できているので、どういったプラン内容であれば成約となるか、しっかり考える必要があります。

面談のアポイントが取れていなければ、少し時間を置いて(約2~3週間くらい)再度メール+電話でアプローチを行います。
ここでは、1回目に紹介した製品の採用の可能性有無と、別の製品紹介をしてください。
以下のようなメールを送った後に電話で面談の機会を取り付けてください。

「以前、ご紹介させていただきました製品□□はいかがでしょうか。
 ご検討いただけましたら幸いでございます。
 また、製品□□とは別に製品〇〇といった製品も取扱いがございます。
 製品〇〇は、御社の~~にお役に立てるのではないか、と思っています。
 製品□□と合わせて製品〇〇も、ぜひご紹介させていただきたく、一度面談の機会をいただけないでしょうか。」

2回目のアプローチでも面談の機会をいただけない場合は、その顧客を絞り込みから外すかどうかの判断が必要です。

②メインターゲット以外へのアプローチ

顧客のランク付けでメインターゲットから外れた顧客に対して、メールや製品展示会・製品WEB説明会の案内を送ります。

ここでは、篩い(ふるい)にかけるイメージですので、あまり手間と時間をかけないようにしましょう。

メールや案内に対して、レスポンスがあった顧客は、自社の製品・サービスに興味がある可能性が高いです。
レスポンスがあった顧客は、優先度の高い顧客にランク付けしてください。
メインターゲットにもなりうるので、顧客の反応をうかがいながらフォローしてください。

③掘り起こし営業の開始から1~2ヶ月後で状況整理

掘り起こし営業を開始して1~2ヶ月経過したら、一度状況の整理を行ってください。

状況の整理を行うことで、今活動している方向で間違いが無いか、間違いがあれば軌道修正をします。

この状況整理を行わないと、間違った方向で進んでしまい、1年が経過しても活動に見合った成果を得られなかったというリスクが大きくなります。

状況の整理では、以下のことを確認してください。

・面談のアポイントは取れているか
・面談のアポイントを取れている顧客への成約までのストーリーを描けているか
・メールを送っている顧客からレスポンスはどれくらいあったか
これらの整理を行い、なぜうまくいっているのか、なぜうまくいっていないのかを確認します。

このタイミングで状況を整理することによって、これからの掘り起こし営業がブラッシュアップされ、精度が高くなっていきます。

5.おわりに

ここまで掘り起こし営業の方法やコツについて、紹介してきました。

この記事のポイントをおさらいすると以下の通りです。

●掘り起こし営業の対象顧客をリスト化する
●リスト化の後に優先度のランク付けをする
●メインターゲットを10社に絞り込む
●メインターゲットに対して、面談までこぎつける

掘り起こし営業は、売上を伸ばすために重要なアプローチとなります。
働き方改革やテレワークの普及などで、ここ数年で企業のあり方は大きく変化しています。
過去に提案を行ってきて採用されなかった製品・サービスでも、環境が大きく変化した今では、再度提案のチャンスと考えてどんどん営業活動するべきです。

掘り起こし営業は、新規顧客開拓より、手間と時間とコストは抑えられますが、既存の仕事と並行して行うのは、かなりの労力を要します。
いかに効率よく活動していくかで、成約までのスピードが変わっていきます。
ここで紹介した掘り起こし営業のコツを活用して、効率よく売上を伸ばしていただくことができれば幸いです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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