断られた時の返事【ビジネス】マイナス→プラスを引き出す営業のコツ

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対面・非対面問わず、営業でコンタクトをとろうにも断られるケースは多いでしょう。断られても次に切り替えて、ほかのお宅や会社を回った方が得策かもしれません。

ただ、断られてもその後の営業につなげられます。その場合、お客様に対する姿勢や言葉かけに工夫が必要です。

今回は個人宅訪問営業で断られた場合の返事について解説します。法人営業担当者に対するアプローチに活かせる内容もお伝えしますので、ぜひ通してお読みください。

断られた時の返事は感謝・共感・深堀りが基本

対面・非対面、電話・訪問問わず、断られた時は「感謝」「共感」「深掘り」の3点を念頭において言葉を返しましょう。順番もこの通りにしてください。

断る側もあなたに気をつかっています。言いにくいけど丁重に断りを入れるお客様に対して「えっ、それは困ります」と返すのはよくありません。

まずは応対してくれたことに感謝の意を表しましょう。「ありがとうございます」と伝えてから断りの言葉に対して「そうですよね、分かります」と共感モードで対応します。

断りの理由を伺う「深掘り」は感謝と共感の言葉を伝えてからです。単刀直入過ぎる訊き方はあまりおすすめできません。お客様から「いらないものはいらない」と完全に拒否されてしまいます。

また「なぜ必要ないのですか」とそのまま返せばお客様は追い込まれるでしょう。本音は、営業に対応する時間が惜しくて適当に言ってしまった「必要ない」かもしれません。

「深掘り」する際も、お客様を追求するような姿勢はとらないようにします。後味悪さだけが残り、次につなげるどころかマイナスがマイナスを生む事態になるでしょう。

断りの理由を「深掘り」する場合も、お客様に対する感謝と共感の姿勢は大切にしましょう。

断った理由を知るための切り返し方5選

お客様が断る際によく使う言葉は5つあります。「忙しい」「必要ない」「予算がない」「決定権がなり」「他社と契約している」です。

断る理由は時と場合によりますし、人の性格によっても変わります。いずれにしても、お客様が断る背景にどう近づけるのか、を念頭におきましょう。

ここではマイナスをプラスに変える切り返し方のコツを解説します。

「忙しい」に対する切り返し方

「忙しい」と発する背景も人それぞれですが、対応の仕方を覚えておけば迷わず切り返せます。例えばお客様の状況に合わせて次のように対応方法を分けました。

・お客様が本当に忙しい場合…「ご都合のよろしい曜日や時間はございますか」
・お客様がまったく興味がなくて”忙しい”という場合…「ちなみに○○に関してはどのようなサービスをお望みでしょうか」
・お客様が聞くのも面倒で”忙しい”という場合…「商品のメリットをお伝えするチラシをポストに投函いたしますので、お時間のあるときにぜひお読みください」

これらは例えばの話ですが、いつでも感謝・共感の姿勢は忘れないようにしましょう。そのうえで、ほんのわずかであっても次につながる言葉を添えてみます。

ただ、お客様によっては「しつこい」と思い対応を一方的に切ってしまう可能性もあります。その場合は、前もって名刺とチラシを準備しておけばポストに投函できます。

「必要ない」に対する切り返し方

「必要ない」という返事は「忙しい」よりニュアンスが強めです。この返事に対し「なぜ必要ないのですか」とすぐに返すのはおすすめできません。本当にいらないというより、対応が面倒で「必要ない」という場合があるからです。

まずは「対応くださりありがとうございます。そうですよね…もしも差し支えなければ…」という感じでやんわりと切り返しましょう。「もし差し支えなければ…」はクッション話法の一つです。

クッション話法とは、まずはお客様に肯定語で返し発言を認めたうえで、次のアクションにつながるような言葉を添える話法です。例えば「必要ない」という断りの理由に共感したのち、以下の言葉をつなげてみます。

・「今使われているメーカーはどちらのものでしょうか」
・「お手持ちの○○をどのようなときに使われていますか」
・「使って何年ほどになりますか」

このような感じで、少しでも情報を入手するようにしましょう。この場合、自社商品・サービスのよさをアピールするというより、お客様の利用状況を把握する姿勢でいいのです。

返し方によってはお客様が「○○を使っているのよ。とくに問題はないけど、そういえば結構使っているなあ…」「うちは○○を使っているけど…あなたの会社は、どんな商品を…」

と答えてくれるかもしれません。可能性は100%ではありませんが、何も切り返さなければ0%。少しだけでも切り返せば何かしらの収穫はあるでしょう。

ただ、やはりしつこいと感じられる場合があります。「いらないといってるでしょ」とお客様の怒りを買う可能性もあるので、お客様の口調や状況によって柔軟に対応しましょう。

「予算がない」に対する切り返し方

商品の名前・メリットなどを伝えて、いざ本題に入りそうになったとき「やはり予算がない」と断られることがあります。この場合も、まず感謝・共感の姿勢は大切にしましょう。

「ありがとうございます、そうですよね、すぐに手が出せる金額ではないですものね」と返してみます。お客様は商品・サービスを「安ければ」という条件つきですが気に入ってくれたかもしれません。

次にように丁重にたずねてみましょう。

・「そうですか…少し立ち入った話ですが、具体的にどのくらいならご購入は可能でしょうか?」
・「なるほど…差し支えなければ、今お使いの商品のお値段はおよそどのくらいか教えていただけますか?」

このようにクッション話法を駆使します。まずはお客様の悩みを受け入れ、続いて「それでは」「そうでしたら」「もし~なら」「何なら」「どのようにすれば」などの質問を返すのです。

場合によっては、予算にあう商品・サービスの提案につなげられます。

「決定権がない」に対する切り返し方

決定権がないとは、対応してくださったお客様が最終的な決定権者ではないという意味です。個人宅訪問では多くは奥様・女性が対応します。ご家族と住んでいる場合、世帯主である方の承認はやはり必要になるでしょう。

決定権者がないと断る背景には、内心「いいと思うけど」という前置きが隠されている場合があります。断られたというより、見込みがあると判断できるのです。

ですから、「あ、そうですよね、ご家族(例えばご主人)に聞いてみてからですよね…」と共感モードから、会える日を改めて設定する話につなげてみましょう。

「主人が忙しいので」と返されたら、「こちらの資料を奥様からお渡しください。ご質問等ありましたら、いつでもお電話ください。具体的に日が決まりましたらご連絡いただけると幸いです。」と伝えましょう。

この場合「お断りしても構いません。いろいろありますよね。その際はお知らせいただければ大丈夫ですよ」と伝えます。その方がお客様が安心感をもって家族に商品・サービスの話をする可能性があります。

「他社と契約している」に対する切り返し方

他社と契約している場合の切り返し方も、まずは共感モードでいきましょう。絶対に他社の批判をしないようにします。他社の批判は目の前のお客様の批判と受け取らるからです。

また共感モードだけでなく他社商品の金額・価格・サービス内容について、どのあたりを気に入っているのかなど少し踏み込んだ質問をしましょう。

同時に悩みがないか聞いてみます。質疑応答の過程で、お客様自身が気づいていない悩みが見えてくる場合があります。

例えば「今お使いの○○社の商品は快適に使われておりますか?何か困ったところ、こういうのがあったらいいのに…と思う点がありましたら、教えていただきたいのですが」と返しましょう。

この場合、あくまでも自分や自社の勉強のために、という姿勢をとります。自社の商品のよさやアピールは一旦隅におきましょう。

人は他人に教える内容があると話したくなるもの…。この場合もお客様から積極的に話してくれるかもしれません。お客様の話に「実は○○に不満がある」という言葉やニュアンスがあれば、「今○○とおっしゃいましたが、もう少し詳しく教えていただけますか」とつなげられるでしょう。

つまり最初の切り出しに成功すれば、そのあとはお客様の話をよく聴くことで自然に質問内容が浮かんでくるのです。営業はとにかく「聴く」姿勢が重要だといえます。

断られた時にうまく切り返せない場合は?

あまりにもキツイ断られ方をした場合、切り返す言葉が思いつかない場合もあります。その時は、無理に切り返さなくてもいいのです。自分に責任があると思い過ぎないようにしましょう。

焦ってしまうと、とんでもない切り返し方をする可能性があります。焦りを感じたときは間を置いて「ありがとうございました。また機会がありましたら…失礼いたします」とさわやかに立ち去りましょう。

ただ、この事態が重なれば自信はどんどん失われます。表情も暗く、ひきつってしまいますよね。何とかしたいと悩むビジネスパーソンは多いでしょう。その場合は次のように考えることをおすすめします。

・断られているのは商品・サービスだと考えるようにする
・嫌われなければ合格と考えてみる
・「売ろう」という意識を一旦すみにおく
・「売ろう」ではなく次の機会に「つなげる」という意識をもつ
・切り返せない場合は資料をポストに入れる(カードを添える)

「自分はどうしてだめなんだろう」と自分に対する目線でなく、とにかくお客様の立場になってみましょう。お客様が断る理由に共感しつつ、”忙しさや面倒くささ”にさえ寄り添うつもりで聞き返すのです。

法人の場合はメールで伝える方法もあります。謝意・断りの承認・お詫び・今後のつながりを意識する、など返信の型は例えば次のようになります。

・「この度はご丁寧にご返信を頂き、誠にありがとうございます」…話を聞いてくれた・依頼を検討してくれた・返事を返してくれたことに対しお礼を述べる
・「スケジュールの都合がつかないとのこと承知いたしました」…お断りの理由に対し了承したことを書く
・「無理なお願いを申し上げましたこと、お詫び申し上げます」…お客様に気遣ってもらったこと・自分の依頼の不備などに対するお詫びの言葉を述べる
・「また機会がございましたら、お声かけさせていただけたら幸いです。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます」…今後も変わらぬお付き合いをお願いする

謝意・了承・お詫び・今後のつながりの言葉で返信するようにしましょう。

ときには強気な営業姿勢もプラスに働く

法人営業の場合、ときには強気な営業姿勢もプラスに働く場合があります。

「ダメだ、いらない」と直接言われて今後につながる言葉を切り返せない場合は、あきらめつつメール返信をする…。こちらは普通でしょう。

ただ、見込みがありそうで断られた場合、あるいは断固拒否であっても「本当に御社のためになる商品・サービスです、ぜひお取引したいのです!」と強気でいけば状況が変わる場合もあります。

その場合”自社や自分のために”はもちろんありますが、それよりも取引先の発展や成長を心底願ってのことなら相手の心を動かせるでしょう。

営業は型があれば安心ですし、確かに効果はあります。しかし、型にとらわれ過ぎない方がうまくいく場合があるのも事実。「ここぞ!」というときは自分のセオリーで動いていいのです。

「あきらめが悪いなあ」と思われても「なんだか熱心で骨のある人だな」とプラスの評価に転じるかもしれません。対象は商品・サービスであれ、売り込む人間に興味・好感を持ってもらえれば、商品・サービスに対する見方さえ変わります。

営業がうまくいく、業績アップにつながるのも、最終的には人との信頼関係が重要だといえるでしょう。

断られた時が営業ビジネスの始まり

営業で断られたとしても、感謝・共感の姿勢を保ちながら「深掘り」してみる…。この基本姿勢を覚えておきましょう。お客様のメリットのために自分がどう動くのか考えるなら、次につながります。

断られた時が営業ビジネスの始まりなのです。

最初に断られるのは当たり前だと思っておきましょう。まずは商品・サービスの名前やあなたの名前を知ってもらうのを先決にします。嫌われなければ、次のチャンスはあり、と考えてみる心のゆとりも必要です。

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