再来店につながるアイデア接客!リピーター獲得に繋がる接客術とは

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小売業や飲食業者にとってリピーターとなるお客様を獲得できれば収益化につながります。しかし、継続して購入・利用してもらうのは簡単ではありません。

リピーターを増やすには接客やアプローチの仕方を工夫する必要があります。そこで今回は、再来店につながる接客のアイデアについて解説します。継続して購入・利用してもらうための接客術を確認し、収益アップにつなげていきましょう。

再来店あり・なしの理由とは?

再来店とは、再び店舗に訪問してもらうことです。一度店舗を訪れたお客様が「また行きたい」「利用したい」「購入したい」となれば、必ず再訪するでしょう。

しかし実際は、初めての来店で満足してくれたお客様が次も購入・利用するとは限りません。逆にごくふつうの接客をしただけなのに、継続して利用いただける場合もあります。

本章では、再来店あり・なしの理由について解説します。

お客様が再来店する理由

お客様が再来店する理由は、さまざまです。店舗の雰囲気や接客がお客様に合っていたり、キャンペーンなどの提案がニーズに沿っていたりすれば再来店の確率は高くなります。

ここでは次の4つに理由を分けました。

・雰囲気や接客の満足度が高い
・キャンペーンや特典などの特別感がある
・立地や時間などの利便性が良い
・サービスと価格のバランスがいい

「雰囲気や接客の満足度」は、店舗そのもののサービスに対する直接的な評価です。人と環境の条件がそろい、お客様のニーズに合うならば再来店します。

「キャンペーンや特典などの特別感」は、大きなポイントです。例えば会員様限定のキャンペーンを開催するとなれば、再来店の確率は高くなり会員登録するお客様も増えます。

「立地や時間などの利便性」は、店舗の場所に関わります。幹線道路や主要駅から近く、自宅あるいは職場からの移動時間が短ければ寄りやすくなるという点で重要です。

「サービスと価格のバランス」は再来店に大きく影響します。商品やサービスが高品質で価格が安ければお客様は足しげく通います。

今回は4つにまとめました。いずれにしても再来店に何が必要かといえば「お客様にとっての満足感」と「記憶に残ること」です。

例えばレストランの雰囲気、BGM、料理、接客の仕方など要素はたくさんあります。時間的・空間的・感覚的な満足度が高ければ高いほどリピート率は上がるでしょう。

さらに立地のよさやクーポン券や会員制の導入などのプラス条件が再来店を後押しします。

お客様が再来店しない理由

再来店しない理由の一つに「とくに印象に残らない」というのがあります。「雰囲気も接客も悪くないけど、わざわざ足を運ぶほどのことでもない」と判断されるケースです。この場合、店舗から自宅・職場が遠ければ再来店の確率はさらに低くなります。

ある程度の満足感があったとしても、どうして印象に残らないのでしょうか。次のような理由が考えられます。

・競合他社との差別化ができていない
・ターゲット層の設定が明確でない(あるいは間違っている)

クーポンやキャンペーンなどの特別感を提供しても成果として表れないとしたら、他社との差別化やターゲット層の設定が間違っているかもしれません。

ほかとは異なる特別感がなければ、記憶に残りません。記憶に残らなければ、わざわざその店に足を運ばないでしょう。つまり再来店へ導くには「わざわざ行くだけの価値」をお客様に感じてもらえるかが重要なのです。

再来店につながる接客のアイデア5選

再来店のポイント「満足感がある」「記憶に残る」「わざわざ行く価値がある」を念頭に、本章では接客に焦点を絞って解説します。

接客の考え方

再来店につなげるにはまず、接客に対する考え方を明確にする必要があります。それはたった一つでいいのです。

あらゆるモノやコトについて「常にお客様の視点で考える」のです。従業員や店員の一人ひとりが、お客様目線で物事を捉えれば、接客の仕方に変化が表れるでしょう。

何かを探しているお客様にさりげなく声をかける、メニューから何を選んでよいか迷っているお客様には本日のおすすめをさりげなく伝える…

あるいは子連れのお客様には取り皿と子ども用のスプーンやフォークを用意する、というように、お客様の表情や姿から思いを推測するのです。

例えばクレームを受けた場合、真っ先に「申し訳ございません」は当然でしょう。内心「困ったことになった」と焦り、お客様の態度によっては自分が怒りを抱く場面があるかもしれません。

しかし、その場合でも「お客様第一」の考え方を徹底すれば、なんとかして思いを汲み取ろうと努力します。クレームの対応次第ではお客様にファンになってもらえるでしょう。お客様目線で考える習慣をつければ、お客様の心を最終的に揺さぶれるのです。

記憶に残す

「お客様第一」を徹底すれば、お客様の記憶に残る接客ができます。逆に自分をアピールしようとする接待法はお客様から「厚かましい」と評価されるでしょう。自分でなく目の前のお客様に「集中」するのです。

お客様が心地よくなるようなするにはどうすべきか常に考えます。例えばさりげない笑顔、席への案内の仕方、バッグ・コートの置き場所の案内など一連の所作がスムーズであれば、なおさらポイントは高くなります。

メニューの説明の仕方は分かりやすく、皿の置き方も丁寧で料理の解説を一言添える…など、できることは結構あります。しかし、一度の来店で一連の所作を大切にする姿勢はお客様に伝わり、記憶に残してもらえます。

特別感を与える

特別感を与えるとは、すべての人に同じように接することではありません。そのお客様に「あなただけ」という特別感をどれくらい与えられるかが重要です。

お客様に満足してもらえるような接客をしても、再来店してもらえないケースはあります。

さりげない心地よさや特別感をいかに与えるかは難しい課題です。ただ「あなただけに」という意識をもてばお客様の心は動きます。

例えば、アパレル店でお客様に洋服をすすめる際「こちらのブラウスは、この春限定のカラーとなっています。お客様の雰囲気にとても合うと思うのですが、いかがでしょう」と伝えてみます。

もちろん前もってお客様の趣味や意向を伺ったうえでのことですが「あなただけ」の思いをどこで伝えるか考えていれば、タイミングよく声を掛けられるでしょう。

次につながる言葉

例えば、アパレル商品をお買上げいただいたところで店頭でお客様お見送りをする場面を想定してください。「ありがとうございました」だけでは普通です。「ぜひまたご来店ください」もよくあるパターンです。

もし商品を選ぶ際に「○○へ出かける際に着る服」と聞いていたなら、店舗を出る際に「○○のお話ぜひお伺いしたいです。またお待ちしております」のように、さりげなく伝えるとお客様にとってはうれしいアプローチになります。

次回も会いたい気持ちを素直に伝えるのも大切な接客術です。来てほしいと言われたお客様は「行かなきゃ、行きたい」と思いますし、そのシチュエーションに満足し記憶に残してもらえます。

接客は「お迎え三歩、お見送り七歩」といわれます。「お客様をお迎えするときは、3歩歩み寄り、お見送りする際は7歩先まで歩み出て挨拶しましょう」という接客の心持ちです。

ときにはプライベートな話

一概にいえませんが、相手がプライベートな話をしてくれると自分も話しやすくなる場合があります。店員が「私にも娘がいるのですが、高校生になりお洒落に拍車かかかったようです」を話せば、お客様は親しみを感じるでしょう。

また、美容サロンに通うお客様は、悩みやプライベートな話を話してくれます。美容スタッフとして、お客様の悩みごとを上手に聞き出し、美容以外の話についても傾聴姿勢であれば好感をもってもらえます。

プライベートな話をしたがらないお客様もいます。その点見極めが重要ですが、遠い話から始めて反応を確認して進めましょう。互いに打ち解けそうな場合はプライベートな話でつなぐのも関係づくりに役立ちます。

ただ、あまり調子に乗らないように注意します。あくまでも店員と顧客の関係であることは念頭に置いてください。

再来店につながるモノのアイデア5選

再来店につながるアイデアとして具体的な方法を5つお伝えします。主にモノ(物理的)アイデアの紹介です。

接客の姿勢を掲示にする

前章でお伝えした接客の考え方を「掲示」にすると忘れません。考え方の重要性は分かっても、毎日忙しい中で忘れてしまいます。常に意識するのは、意外と難しいのです。

そこで、店内の目立つところに「掲示」します。目にすれば自然と意識でき行動に移せるからです。当然、掲示の効果は従業員や店員だけでなく、お客様の目にも触れます。

「お客様が知っている接客の考え方だから守らねば」と意識できるので掲示は有効です。

例えば飲食店であれば、「いつでも笑顔、いつでも元気、いつでも優しさ届けます!」のように掲示しお客様と約束を交すつもりで働きます。自然と「お客様第一」の目線で商品やサービスのお届けができるでしょう。

クーポンを渡す

新しくお客様を獲得する場合、販売促進としてチラシやクーポン券を配る店舗もあります。しかし新規顧客だけでなく、再来店を促すクーポン券はさらに重要です

1回めで大幅に値引きされても、2回めがなければ客足は遠のく可能性があります。2回め以降のクーポン券があれば、少なくとも「また来よう」と自然に思ってもらえます。

その際「次回もこちらをご利用ください」と伝えるだけでなく、2回め以降のサービス内容を初回とは異なるパターンにしておくと効果的です。

顧客ノートを作る

新規顧客が皆、2回めも来店するとは限りません。ただ、再来店すると考え、お客様の情報をストックしておくのは重要な接客術です。ぜひ顧客ノートを作成しましょう。

例えば初回来店の印象やお客様のイメージ、その際着ていた服など何でも構いません。好きな食べ物や有名人、家族や悩み事など記憶の新しいうちにすべて書き出します。

再来店してくれた際、お客様は従業員・店員のことを記憶していたのに、店員が覚えていなかった…となるのは避けたいです。「忘れられていた」となればお客様の心は傷つきます。

商品・サービス、そしてあなた自身をお客様の記憶に残したいのなら、自分もお客様のことを覚えておく必要があります。

メッセージを送る

接客は何が正解でもありませんが、お客様本人当てたメッセージは心をつかみます。ご来店のお礼メールやDM、LINEやメルマガ登録のお客様にも定期的に情報提供をしましょう。

お客様の来店しそうな時期を見計らって、事前にクーポン券付きのメッセージを送るのもお勧めです。皆に配信しているようで「あなただけに」のメッセージを伝えれば記憶に残してもらえます。

プチギフトを渡す

お客様が初来店時にポイントカードや会員登録をしてもらう場合、誕生日を聞いておきましょう。そして来店のタイミングによりますが、あらかじめ誕生日ギフトを想定した連絡を入れるようにします。

あるいはセールやキャンペーンの案内状に、空くじなしの抽選会を行う旨を伝えます。送られたDMを持って来店してくれた際に、くじをひいてもらうのです。ギフトも厳選しておきます。サンプル材の案内も効果的です。

ターゲットを明確にした接客を

接客で効果的にアプローチするためには、お客様の情報管理が重要になります。基本情報、趣味趣向、購買履歴などをストックし、ターゲットの見定めが合っているか確認するのです。場合によっては接客の見直しができます。

現代は、スマホで使えるショップアプリサービスが数多くあります。ショップアプリなら低コストで利用でき、管理の手間もかかりません。お客様の来店情報が一目で把握できるので、ターゲット層の絞り込みや来店頻度から効率的にアプローチできます。

スタンプカードやクーポン発行機能もあり、お客様にプッシュ通知で情報を届けることができるため、お客様にとって「忘れられない」状況をつくりだしてくれます。

お客様の情報管理や分析を一人でやろうとすれば、時間や労力が多大にかかります。しかしアプリやサービスを利用することで、ターゲット層を明確にでき、効率的な販促や接客に活かせるのです。

アイデア次第でリピーターは増やせる

リピーターを増やせばコストがかかる新規集客に力を入れずとも、効率的かつ安定的に経営を続けられます。

今回紹介した接客やモノのアイデア計10選を参考に、自社で導入あるいはアレンジしてください。「お客様第一」の目線で、言葉かけや行動、姿勢に気を配りましょう。

あなたの接客がお客様の心をとらえ、クーポンやポイントカードなどモノを介した接客も成功すれば、リピーターを増やせます。「また来たい」が「絶対来ます」にするのは可能なのです。

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