訪問販売のコツ【重要】事前に知っておきたい8つのポイント

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訪問販売はお客様に敬遠されがちです。個人宅訪問の場合、インターフォンを鳴らした瞬間から「結構です」とお断りされる例は少なくないでしょう。

法人訪問でも、自己紹介の段階から断られ、実際の商品・サービスの案内すらできない場合があります。この状態が続けば訪問販売に対するモチベーションも下がってしまいます。

そこで今回は訪問販売で、効果をあげるための8つのコツと断られた場合に次につなげるコツを解説します。当記事を参考に経験を重ねることで営業の質を向上させましょう。

訪問販売の重要性と効果を再確認

オンライン営業が増えているとはいえ、訪問販売による営業スタイルは重要性が高いといえます。ここでは、その理由について解説します。

一般的に訪問販売には、アポあり営業とアポなし営業があります。事前に訪問を伝えている場合は、相手に興味があるため成約につながりやすくなるでしょう。しかし、アポなしの場合、成果につながらない場合が多いです。

営業の目的は「自社商品・サービスのよさを知ってもらい購買につなげる」というもの。なぜ訪問して営業するかといえば、「直接」会ってやりとりできるからです。

面と向かって話す空気感は、うまくいけば信頼関係の構築につながります。CMやプロモーションなどで商品・サービスの名前や用途を知っていても、自分や会社に合っているか分からない場合は訪問販売で確かめられます。

質問があれば営業パーソンに聞けば悩みの解決になります。最初は敬遠しても、話を直接聞いたり何度も会ったりすれば、親近感が生まれる可能性は高いです。

たとえお断りされても、今後につながる情報や潜在ニーズを得られれば、会社にとってメリットになります。新規顧客の開拓やSNS以外の見込み客を増やすことにつながるため、訪問販売は今も重視されているのです。

訪問販売が断られる理由とは

前章でお伝えしたように、訪問販売が重要で効果があるとはいえ、なぜ断られるケースが多いのでしょうか。

その理由は、目的が明確であるがゆえ、商品やサービスの必要性を感じていない人にとっては「押し売り」と受け取られやすいからです。これは個人宅や法人問わずです。

「この商品・サービスのよさを伝えたい、売りたい」という営業パーソンの思いが理解できるからこそ、お客様としては断りにくくなります。「断る=悪い」という気持ちが、人のことを気遣う人ほど働いてしまうのです。

とはいえ「必要性がない」「予算がない」などの理由で、早めに断りを入れることが身の安全…という心理が働きます。つまり訪問販売に対するスタンスとして「断る」ことが前提になっているのです。ニュースで詐欺や悪徳商法の話が報道されれば、なおさら予防線を張るしかありません。

また、営業パーソンの態度が気に入らないという理由で断わられることがあります。例えばお客様が現状を説明したり質問したりしたときに、営業パーソンが「はいはいはい」と連打する場面が見受けられます。ほかにも、相手先の企業情報にまったく目を通していない営業パーソンもいるそうです。

つまり、お客様側が訪問販売ついてデメリットの方を強く感じるため、「とりあえず断る」ことになってしまうのです。一度嫌な経験をしたら、その後の対応がさらに厳しくなるのは致し方ないことでしょう。

しかし訪問販売は、直接人と会って商品やサービスのよさをアピールできます。信頼関係を構築すれば、オンライン営業より大きな効果を得られる可能性があるのです。

次章で、訪問販売を成功させるためのコツを8つお伝えしますので、ぜひ通してお読みください。

訪問販売を成功させるためのコツ8選

この章では、訪問前、訪問中、訪問後に分けて解説します。個人・法人営業の両方に通じる視点で説明します。

事前に顧客の調査をする

まず、訪問営業の前に顧客調査をしっかりしましょう。地域の特性、人口動向調査、心理や行動面での特性などを把握します。

これは、個人・法人問わず重要な視点です。訪問しようとする地域の特性をはじめ、個人宅ならば職業・年齢・家族状況・買い物動向・ライフスタイル・趣味趣向など、法人なら企業情報を徹底的に調査します。

顧客調査で、お客様がいる時刻が分かり、訪問のベストなタイミングを図れます。相手の状況によっては案内する商品内容も異なるでしょう。トークの内容や話し方も変える必要が生まれます。

前もってトークの準備をする

訪問販売までに、トーク内容を整理しておきましょう。また、お客様の切り返し、質問などにどのように答えるべきかシミュレーションします。話の内容や話し方の工夫次第で、お客様の訪問販売に対するイメージは変わります。

第三者情報やデータをもとに、自社商品やサービスのよさを伝えると信ぴょう性が増し、お客様の信頼を得られます。収集した顧客情報をもとに、好まれそうな話題で話をつなぐと一気に親近感をもってもらえるでしょう。

訪問前に身だしなみを整える

やはり、第一印象は重要です。訪問販売の前に必ず身だしなみを整えます。おしゃれに、というより清潔感を大切にしましょう。

ネクタイの締め方、ワイシャツやブラウスのカラーなどの選択も、自分の顔色が明るく見えるものを選びます。ヘアスタイル、爪の先まで清潔感のある身だしなみにします。自分の調子があまりよくないときほど、鏡で笑顔のチェックをしてみるのもおすすめです。

最初の挨拶は重要

個人宅ならインターフォンを押してから最初の数秒で、第一印象が決まります。始めの15秒〜30秒で挨拶や自己紹介、訪問の目的などをスムーズに伝えたいものです。

挨拶をしたのち、おじぎをします。このときの角度は45度というより90度くらいのつもりで下げましょう。下げたのちに数秒静止し、少し息を吸いながら頭を上げると印象的なお時期になります。

訪問の目的を伝える言葉は、コンパクトにまとめます。忙しいお客様から好意的に受け止められるからです。悠長に話せば「忙しいのに、自分勝手だ」とマイナスに受け取られるでしょう。

共感と提案のバランス

突然の訪問販売は敬遠されがちですが、なんとかして共感モードをつくれるように工夫する必要があります。「お忙しいところ申し訳ございません」のように、時間を取らせることに対するお詫びの意を添えるのは大切なことです。

ただし、営業ではマイナス的な言葉はできるかぎり使わないようにします。謝罪は丁寧な対応でマイナス的だとするには語弊があるのですが、営業上は後ろ向きの言葉になります。

例えば「お忙しいところ申し訳ございません」から「お忙しいところありがとうございます!」のように謝罪から感謝の言葉に変えましょう。

また、提案の仕方は「本日は○○社で多くの方にご好評をいただいている○○について▢▢様にも必ずお役に立てるかと思いまして直接お伺いさせていただきました」という感じにします。

ここでのポイントは、商品の名前とプラス評価、お客様の名前を必ず入れることです。「(お客様は)忙しいだろう」と慮りすぎる姿勢より、目の前のお客様にどう伝えたら喜んでもらえるか…その視点の方が、相手に共感してもらえます。

声のトーンやスピードに注意

声のトーンやスピードについても、細心の注意を払います。声のトーンが高すぎれば、耳障りに感じますし、低すぎても聞き取りにくくなるかもしれません。単調すぎる話し方も相手によっては、心に響きません。

また、早口にならないように気をつけます。最初の挨拶で15秒~30秒勝負!だと気負い、弾丸トークをすれば悪影響です。威圧感を与えるだけで次の段階にすすめません。逆に、ゆっくり過ぎてもイライラさせてしまうでしょう。

声のトーンやスピード、声の大きさもそうですが「丁度いい」感じを体得するには簡単ではありません。自分の声を録音したり、同僚に感想を聞いたりして第三者の目線で評価し、悪い癖は少しずつ直しましょう。

アフターフォローは丁寧に

営業がスムーズに進行し自社商品やサービスの購入につなげられたとしても、アフターフォローは丁寧に行いましょう。お客様のなかには「1回だけで、その後何も連絡がない。結局買わされただけだった…」と思う方がいます。

購入してもらったときから、新たな関係づくりが始まります。購入後も不具合はないか、悩みの改善につながったかどうか必ず確認しましょう。電話よりも直接会って話をする機会を設定できたら、信頼関係はさらに深まります。

一人のお客様との関係づくりがうまくいけば、新規顧客を紹介してもらったり、新たな契約をしてもらったりとプラスの連鎖が生まれます。

訪問後は必ず振り返る

一度でも言葉を交わしたお客様の声や悩みなどを記録することは大切です。項目ごとに系統的にまとめる…という記録でなくても「必ずメモを取ること」を毎日続けるのです。

なぜ記録をするかといえば、すぐに忘れてしまうからです。「大した内容ではないから忘れる」という考えもあるでしょう。しかし、その時点で「大した内容でない」と自分が思っても、のちに活かせる有益情報かもしれません。

現在は、営業の業務管理ツールが数多くあります。自社に合うツールを選択して、個々の営業の記録を円滑に行いましょう。社内で情報共有する機会も生まれ、会社全体の業績を向上させることにつながります。

断られた場合に次へつなげるコツ

前章の8つのコツを念頭におき、訪問販売を成功に導きたいところですが、断られるケースは少なくありません。ただし、断られても「引きずらない」姿勢が重要だといえます。

ここでは断られて次につなげるにはどうしたらよいか、の回答としてコツをお伝えします。コツはたった1つ、今後の営業に活かせる視点を「質問」で獲得することです。

最初の関門をくぐり、自社商品やサービスの具体的な話を聞いてもらえたとします。お客様の反応を見て「こちらのお客様は購入にはつながらないかも」と感じた場合を想定してください。

ここで、断る理由に迫る質問をするのです。例えばお客様が「他の会社のを使っているから」と返した場合は、「どちらの会社のものですか?」と聞き返します。

お客様が「A社のです」と答えてくれたとしたら、共感モードで「あ、A社さんですか、大変人気がありますよね。きっと満足感大きいですよね。」と返すのです。

お客様が「そう言われると…ちょっとね」と不満を伝えてくれるかもしれません。不満は大小関わらず、重要な情報となります。その内容をきちんと聞いてみましょう。

価格・大きさ・使い勝手・デザイン・耐久性など、お客様に「もう少し…だったらいいのに」と思っている可能性があります。それはお客様の潜在ニーズ。会社に持ち帰って記録しましょう。

つまり、断られても「収穫できるものはすべて収穫する」つもりでお客様とのやり取りを充実させるのです。質問を工夫するのは、断られても次につなげるためのコツといえます。

質問にまったく答えてくれない、無視されるようでしたら、そこに時間をかけるのはもったいないので、次の訪問販売先に移りましょう。また、こうしたお客様は「再勧誘しないリスト」に入れておくことをおすすめします。

訪問販売で結果を出すには

断られても次につなげることを重視していくと、行動数が増えていきます。断られることが低評価につながるのではなく、断られてもお客様のニーズを丁寧に引き出せるかどうかが重要なのです。

結果を出すには、やはり「行動数」だと考えましょう。数うちゃ当たる、とは乱暴な言い方かもしれません。しかしプロになるには、考えながらも場数を踏むことが必要です。

自社の商品やサービスのよさをどのように伝えたらお客様は分かってもらえるか、お客様のニーズに迫り共感をもって話を聞いてもらえるようなトークはどうしたらいいのか、をしっかり考えて、実際に行動してみるのです。

行動と経験を重ねていけば、生きた学びとなり独自の営業スタイルを形成できます。そこが重要です。学んでは試し、試しては学ぶ…この過程で失敗はあっても、ビジョンが合っていれば少しずつ目的地に到達します。

また、自分と相性のいいお客様は必ずいます。ほかの営業パーソンが「あのお客様とは合わない」といっても、あなたには合うかもしれないのです。

訪問販売をするにあたっては、心のどこかで「お客様と相性のいい悪いはある」と思っている方が、モチベーションをキープできます。相性の合うお客様が1人であっても丁寧に対応し続ければ、そこから営業やつながりが広がります。

まとめ

今回は、訪問販売の重要性や特性を捉えつつ、うまくやっていくためのコツについて解説しました。営業方法は人それぞれ、お客様もそれぞれです。大切なのは目的です。

会社にとっては業績の向上であり、お客様にとっては会社の商品やサービスを利用して生活がさらに潤うことです。それを念頭に、どうしたら目的を達成できるか考えながら行動に移していきましょう。

当記事を参考に、早速訪問販売に活かすこともおすすめします。うまくいかないときがあるのは当然のこと。人と比べず、引きずらず、自分を信じて研鑽を積む姿勢と行動力があれば、時間はかかっても必ず目的地に到達できます。

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